石切参道の佃煮屋まで歩くことが老夫婦の健康の秘訣

 東大阪の石切参道に「お菓子・つくだ煮 大西」という小さな店がある。同店は、昔ながらの菓子や佃煮が所狭しと並ぶ。その中でも特に人気なのが「きゃらぶき」だ。灰汁抜きしたフキの茎を醤油、味醂(みりん)、砂糖、酒の煮汁で長時間煮込んだ料理で、白飯と相性が良い。

 石切劔箭(いしきりつるぎや)神社は、病気平癒(へいゆ)の恩恵が高いことで知られる場所。参道は坂道で、なかなか歩くのは大変だという声もある。健康のために定期的に参拝に来ているという70代後半の夫婦は「『佃煮の大西』までは頑張って歩くようにしている」と笑顔で話す。そして定番の「きゃらぶき」を買って帰るのだとか。

 神社から同店までは、緩やかな坂道で100メートルほど。店主の大西さんは話し出すと止らない性格で笑い声が絶えない。別れ際に、夫婦は「健康の秘訣は、よく歩き、人と会話し、たくさん笑う。そして継続することだね」と諭すように教えてくれた。おすすめの「きゃらぶき」は、柔らかい歯ごたえと、甘辛さの絶妙なバランスが絶妙だ。石切参道に来たら、ぜひ立ち寄ってみては。

■お菓子・つくだ煮 大西/東大阪市東石切町1丁目7−55/電話072(981)0697