10月1日、医療法人医誠会による医療総合施設「iMall」が扇町にオープンする。同施設は高度急性期病院を中核とし、劇場、ヘルシーカフェ、保育機関、フィットネスなどを備える。
医療面では総合病院としての機能はもちろん、大阪で不足していると言われる「医療ツーリズム」のニーズに応える体制を整える。また、展示スペースを通じて健康情報の発信も行う予定だ。また、特徴的な取り組みとして、生物多様性や地産地消の観点から、建物の屋上で都市養蜂も行う予定で、採取した「はちみつ」はヘルシーカフェで提供を行う。
中でも大きな注目を浴びているのは「扇町ミュージアムキューブ」。かつて関西のサブカルチャーを牽引し、惜しまれつつ2003年に休館した「扇町ミュージアムスクエア」の意志を継ぐ施設ともいえる。「『劇場が戻ってくる!』と多くの方に喜んでいただきました。本施設は、250席の劇場から小さな稽古場や会議室までさまざま。演劇だけでなく、音楽・舞踊・アートなどの他ジャンル、地域のサークルなどにも幅広く利用していただけたら」と、運営を行うシアターワークショップの金有那氏。
「病院として医療の枠にとどまらず、健康文化の発信基地や地域のにぎわいの場を作ろうと今回の開設に至りました。その根幹には『大阪の活性化』があります。万博を控える大阪がより盛り上がるよう、我々も力になれたらと思います」と医誠会副理事長の谷淑子氏は語った。