学生の発想で「鉄」の魅力を動画化 京都芸術大と日本製鉄が産学連携

 京都芸術大学(京都市左京区)の情報デザイン学科(通学課程)と日本製鉄(東京都千代田区)はこのほど、産学連携により、学生の視点で鉄の魅力を伝える「ショート動画」制作プロジェクトを実施し、ラップバトルや SF アニメなどの動画を制作した。

 同校の情報デザイン学科では、社会のあらゆる分野に関わる「デザイン」や「デザイン思考」を身に付けることで、幅広いフィールドで活躍できる人材を育成している。

 同プロジェクトはその一環。文化芸術分野における「創作」と「社会実装」を往還する、デジタル時代に求められる実践教育モデルの一つであり、京都芸術大学情報デザイン学科全体で取り組む「超域プログラム」として実施された。学科内の全4コース(ビジュアルデザイン、イラストレーション、ゲームクリエイション、映像クリエイション)から志望者を募り、選考を通過した2、3年生18人が、7週かけて最大2分のショート動画と企画書を制作した。

 今年6月から開始した同プロジェクトは、最終的に学生14人が若年層への「鉄」の魅力の認知拡大を目的とし、日本製鉄社員へのヒアリングやリサーチを経てさまざまな企画を提案。7月28日の最終授業では、学生が企画書と作成した動画のプレゼンテーションを実施し、日本製鉄社員と教員からフィードバックを行う実社会に近い授業となった。高い評価を得た4人の作品を日本製鉄のホームページに公開された。

動画作品ページ:https://www.nipponsteel.com/company/movie/#anc-07

 プロジェクトを統括した同校情報デザイン学科の宮下仁志准教授は「制作過程でのさまざまな課題を乗り越え、自分のアイデアを信じ抜く力が養われたことで、プロのクリエイターからは生まれない大学生ならではの大胆でリアルな熱量を持った作品群が完成した。 長年エンターテインメント制作に携わってきた視点から見ても、荒削りながら社会性と強い到達力を備えた表現になったと感じてい流」とコメント。

 日本製鉄コーポレートコミュニケーション部部長の菊池佳代氏は「本プロジェクトでは、 『鉄の魅力を伝える』というシンプルなテーマに対して、学生の皆さんならではのフレッシュで研ぎ澄まされた視点で、それぞれがオリジナリティあふれる作品に仕上げていただき、うれしく思っている 。企業視点では、ともすると〝押しつけ〟っぽくなってしまう課題を、生活者に寄り添う優しい表現や工夫によって、くすっと笑えて親しみやすいチャーミングな動画へと昇華させてくれた。社会にある『知られていない大切なこと』をクリエイティブな表現で伝える価値を、改めて実感している」とコメント。

 同校では、同プロジェクトを通じて、学生が企業のコミュニケーション課題に向き合い、企画・制作・提案までを実践することで、デザインの力を社会や産業と接続する学びの機会としたいと考えている。

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