誰が故人を送るのか 身寄りなき時代の死後対応

【葬儀の現場から】エンディングライフサポート葬祭

 高齢化や単身世帯の増加に伴い、身寄りが薄い人や親族関係が複雑な人の死後対応が課題となっている。葬儀を誰が担うのかに加え、遺骨の引き取りや供養、住居や墓の整理など、残された課題は多い。エンディングライフサポート葬祭では、戸籍上の親族だけでなく、友人や介護職員などが故人を見送るケースもあると指摘する。

 行政による葬儀の後、遺骨は1年間保管され、その間に親族から返還の希望があれば引き渡す。引き取りがない場合や、故人が先祖代々の墓への納骨を望まない場合などは、寺院で合同供養する運用となっている。

 しかし、保管期限を迎えた遺骨について、親族以外とみられる人物が引き取りを希望する事例もある。葬儀に参列した友人が「きちんと送りたい」と申し出たり、戸籍上は親族と確認できない人が供養を望んだりするケースだ。

 同社によると、同じ母親を持ちながら、養子縁組などの事情で戸籍上は兄弟姉妹と確認できないケースもある。故人との関係を証明することが難しく、遺骨を引き取りたいと思っても手続きが壁となる。実際に、1年の保管期間を経て引き取った事例もあったという。

 「〝身寄りがない〟ように見えても、友人や介護職員、近隣住民など、故人を気に掛けている人がいる。戸籍上の親族だけでなく、生前の人間関係にも目を向けることが大切」と同社。

 高齢化が進むと、兄弟姉妹や友人が既に亡くなっていたり、遠方・海外に住んでいたり、長年連絡が途絶えていたりするケースも増える。従来、家族が担ってきた葬儀や納骨の前提が崩れつつある。さらに、成年後見制度が関わる人では、死後に遺骨だけでなく、住居の退去、遺品や残置物の整理、墓の処分なども課題となる。ごみやペットなどによって住宅整理の費用が大きく変わるほか、手入れされていない墓は整理に時間と費用がかかる。

 同社は「葬儀だけでなく、遺骨、住居、墓など、死後にはさまざまな問題が連鎖する。本人が元気なうちから、誰に何を託すのかを考えておくことが重要」と話している。

<取材協力>エンディングライフサポート葬祭/大阪市阿倍野区阿倍野筋5丁目13−10/電話(0120)805787
https://endinglifesupport.com/

タイトルとURLをコピーしました