認知症などで判断能力が不十分な人を支援する「成年後見制度」を見直す改正民法が、6月17日の参院本会議で可決、成立した。最大の焦点であった、一度利用を開始すると本人が死亡するまで後見人が付き続ける「終身制」が廃止される。

2000年の制度開始以来、26年ぶりの抜本的な大改正となる。これまでの制度は、遺産分割や不動産売却といった一時的な目的で利用を始めても途中でやめることができず、専門職への月々の報酬負担が重荷となり、制度利用をためらう大きな要因となっていた。
今回の改正により、家庭裁判所の判断で支援が不要になった時点で利用を終了できる「終われる制度」へと転換し、特定の目的に限定したスポット利用も可能となる。
さらに、現行の「後見」「保佐」「補助」という3類型を廃止して「補助」に一本化し、本人の状況に応じた柔軟な支援体制を構築する。なお、同改正法では高齢社会への対応として、スマートフォンなどで作成できる「デジタル遺言」の創設も盛り込まれた。
