履正社高等学校(大阪府豊中市)とパナソニックインフォメーションシステムズ(大阪市)による産学連携プロジェクトのアプリ報告会が3月6日、同校で開かれた。プログラミングゼミとラグビー部の生徒らが、約半年間取り組んできたシステム開発の成果を発表した。
プロジェクトは2025年8月に始動。校内の課題をITの力で解決することを目的に、創部間もない同校ラグビー部の身体強化を支援するアプリの開発に取り組んできた。報告会は約1時間で、活動報告やアプリ発表、講評などが行われ、司会は同ゼミの進絢心さん(3年)が務めた。
パナソニックISの安達駿氏は、これまでの活動を振り返り、ラグビー部のフィジカル強化やデータ管理の課題解決を目的に、要件を整理するワークショップから開発を開始したと説明。開発と改善を繰り返す〝アジャイル型開発〟(小さく作って改善を重ねる手法)を採用したと紹介した。

篠岡正和校長は学校紹介の中で、同校が掲げる理念「学びを楽しむ」を紹介し、「今回のプロジェクトはその理念を体現する取り組み」とエールを送った。
ラグビー部からは、部の課題として体重管理の手書き記録の不便さや体格差への対応、栄養管理の必要性などを挙げ、「コンタクトスポーツであるラグビーでは、けがを防ぐためにも体づくりが重要」と説明した。

アプリ発表では2チームが成果を報告。井關(いぜき)さんと進さんのチームは、選手の体重やコンディションをコーチが一目で把握できるシステムを開発した。生徒が日々入力する体重や睡眠時間、疲労度などをグラフ化し、未入力者の一覧表示や診断レポートのPDF化などの機能を備える。

川村さんと八田さんのチームは、スマートフォンで簡単にデータ入力できるポジション管理アプリを開発。グラフによるデータ表示のほか、古いデータを自動調整する機能も搭載した。アンケートでは回答者の100%が必要性を認め、約78%が使いやすいと評価したという。
講評ではプログラミングゼミや、ラグビー部顧問の教諭らが短期間での成果を評価し、今後の改良に期待を示した。
閉会あいさつに立った同社アナリティクスソリューション事業部の黄地綾子事業部長は「アプリは作って終わりではなく、実際に使いながら改善していくことが大切」と述べ、今後も同様の産学連携の取り組みを継続する意向を示した。
ラグビー部の今泉幹太さん(1年)は「グラフでコンディションが分かりやすくなり、自分の体調に関心を持つようになった」と話した。進さんは「ラグビー部の要望を聞き、どう応えるかを考える貴重な経験だった」とし、「体重や体調のデータを〝見える化〟できたことが大きな成果」と語った。


なおパナソニックISを含むパナソニックグループのIT会社3社はことし4月に統合し、新会社「パナソニックデジタル」として約2200人規模で発足する予定。
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