塩野義製薬(大阪市北区)は2月9日、グループ会社の鳥居薬品が、子どもに多い皮膚の感染症〝水いぼ〟の治療薬「ワイキャンス外用液0・71%」(一般名:カンタリジン)を国内で発売したと発表した。2025年9月19日に国の承認を受け、同年11月に公的医療保険の対象となった。

水いぼは、医学的には〝伝染性軟属腫〟と呼ばれるウイルス感染症。直径1~4㍉ほどの光沢のある小さな発疹が体や手足にできるのが特徴で、特に子どもに多い。皮膚同士の接触などでうつることがある。
新薬は、有効成分カンタリジンを含む塗り薬。患部に塗ると皮膚に小さな水ぶくれができ、その部分の皮膚がはがれやすくなる。水ぶくれが治る過程で、ウイルスに感染した皮膚も一緒に取り除かれる仕組みだ。
国内で行われた2歳以上の患者を対象とした臨床試験では、薬を使った人の方が、薬の成分を含まない外用液を使った人よりも症状の改善が確認された。安全面でも大きな問題はなかったという。
使い方は、成人および2歳以上の小児に対し、3週間に1回、患部に適量を塗る。16~24時間後に石けんと水で洗い流す。
この薬は、米国の製薬企業Verrica Pharmaceuticalsが開発し、米国では2023年から販売されている。
なお、両社は現在、手足などにできる一般的な〝いぼ〟(尋常性疣贅=ウイルス感染による皮膚の盛り上がり)への使用拡大を目指し、日米で臨床試験を進めている。
鳥居薬品は「水いぼに対する新たな治療の選択肢として役立てたい」としている。
