辞職、そして出直し知事選へ 決断の背景と選挙の争点

 衆院選と同日に行われる大阪府知事選、大阪市長選は、国政と大阪の政治運営が同時に問われる選挙となる。異例の日程となった背景には、知事の辞職と、それに伴う出直し選の実施がある。
 発端は1月中旬、吉村洋文前知事が任期途中で辞職し、出直し知事選に臨む意向を表明したことだ。会見で吉村氏は「万博が一つの区切りになる。次の大阪をどう設計するか、判断を仰ぐ必要がある」と述べた。辞職については「やり方として賛否があるのは承知している」とした上で、「民主的なプロセスを踏まずに進めることはできない」と語った。
 19日の会見では、知事選の争点について、「副首都にふさわしい都構想の設計図を作らせていただけますか」という点をワンイシューとして問うと説明した。既存の公約に加えて設計図作りを進めるためには「民主的プロセスが必要」とし、国政での副首都法案の議論と合わせ、どのような都構想がふさわしいか「議論を深めていきたい」と述べた。
 21日の会見では、衆院選と同日実施となる意義に触れ、「国では副首都の議論が進み、大阪の役割が問われている。大阪の選択を同時に示すことに意味がある」と発言した。選挙時期を巡る批判に対しては、「正解が一つある問題ではないが、今だと判断した」と述べている。
 一連の発言からは、制度の是非そのものよりも、大阪の将来像を巡る議論に着手するかどうかを、選挙を通じて確認しようとする姿勢が読み取れる。その判断は、行政の仕組みや都市運営の方向性として、府民・市民の生活に影響することになる。

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