
次世代モータースポーツ「AIR RACE X 2025」シリーズ最終戦「エアレースX 2025 積水ハウス 大阪うめきたデジタルレース」が9月6日、大阪・うめきた(グラングリーン大阪・グランフロント大阪)で開催された。スマートフォンをかざすと街中に〝空のサーキット〟が出現する全く新しいレースで、世界トップパイロットたちによる年間王者決定戦が大阪の空を舞台に繰り広げられた。

レースは日本をはじめ南アフリカやオーストラリアなど世界8カ所で実際に飛行したデータをもとに競われ、その記録をAR(拡張現実)技術で梅田スカイビルからJR大阪駅周辺の上空に再現。観客はスマートフォンをかざすだけで、機体が街並みを縫うように旋回する迫力の映像を体感した。また、連携パブリックビューリング会場として大阪・関西万博でも同時開催され、多くの来場者を魅了した。

本大会は年間3戦の決勝トーナメントの最終戦。日本の室屋義秀選手と南アフリカのパトリック・デビットソン選手が来日し、決勝ではデビットソン選手が勝利。シリーズチャンピオンの栄冠を手にした。

大会を技術面で支えたのが、XRプラットフォーマーの「STYLY」(東京都)。同社取締役COOの渡邊信彦さんは「実際のフライトデータを可視化することで、観客はまるで目の前を飛行機が駆け抜けるような没入感を味わえます。大阪の中心地で展開することで、シティプロモーションの新しい形にもつながる」と語った。
「AIR RACE X」は、日本発の新スポーツとして「リモート」「デジタル」「ライブ」を融合。誤差1000分の1秒で争われる精密な競技性と、都市空間を舞台にしたエンターテインメント性を兼ね備えている。世界で300万人のファンを持ち、今後は各都市と連携した新たな開催形態も期待されている。
主催はAIR RACE X2025大阪大会実行委員会。共催はグラングリーン大阪・グランフロント大阪。タイトルパートナーは積水ハウスが務めた。うめきたを象徴する施設が連携して開催したことで、大阪から世界へ向けた次世代スポーツの発信拠点としての存在感を示した。