
大量の竹を使った外観が印象的なマレーシアパビリオンは、1階表側にレストランとギフトショップがあり、館内を見て回るのは階段を登った2階からスタート。
食文化の紹介から始まり、マレーシアの建国からの歴史を振り返り、こうなっていくであろう同国の産業の明るい未来を模型とデジタルで表現したかと思うと、調和の樹と名付けた竹を使ったインスタレーション、アニメーションを使って未来の社会を見せたり、最後には同国の尊敬すべき英雄や貢献者を讃えたり、と次々と変化する内容になっている。
食文化は、南北に長い国土のため、地域によって文化や習慣、食生活が違うことを紹介して、地域ごとに代表的な料理をサンプルを使って表現。


来館者が一番興味を持って見ていたのが、同国の産業の未来を紹介するセクション。模型で作った都市の上から照明やプロジェクションマッピングの様な技術で煌(きら)びやかな世界を演出していて、マレーシアのイメージから想像するとかなりクールな都市を演出している。

1階からそびえ立つ調和の樹は、マレーシアから持ち込んだ竹と京都から持ってきた竹を合わせて製作したそうで、製作期間は数ヵ月に及んだという。

今回の万博はSDGsやサステナビリティがテーマなので竹を使っているパビリオンが目立ち、その多くが関西圏から竹を取り寄せているので、日本の竹文化が大いに貢献してることを実感できる。

同パビリオンの外観の竹も同じく、マレーシアと京都の竹が使用されていて、万博が終われば簡単に解体出来る様に組み上げられているのだ。


最後に見逃さずに見て欲しいのは、レストランの奥に置かれた「Malaysia Good Design Award」を受賞したクッションや化粧品など。グッドデザイン賞を受賞したオシャレなデザイン製品の取引先を募集中だとか。


また、必ず行って欲しいのが屋上ガーデン。普段は一般に開放されているので、いつでも誰でも入って来れる場所。丁度目線の高さ近くにに大屋根リングがあったり、アメリカ館やフランス館を眺めたりできる高さで、ガーデン内でゆっくりくつろげる。天気が良ければ絶好のスポットだろう。

同パビリオンは全体構成としてはメリハリがあり、飽きさせない、そして各セクションでしっかりとしメッセージもあり、かなり楽しめるパビリオンだ。
