総務省は6日、住民基本台帳に基づく2025年1月1日現在の人口動態調査を発表した。発表によると、大阪市が全国の市区町村の中でも際立った人口増加を示していることが明らかになった。特に、外国人住民の増加が市全体の人口拡大を強力に後押ししている現状が浮き彫りになっている。
全国では日本人人口減、外国人人口増、共に過去最多
国内の日本人の人口は1億2065万3227人で、前年に比べ90万8574人(0・75%)減った。減少は16年連続で、減少数、減少率ともに1968年の調査開始以降で最大だった。一方、外国人の人口は過去最多の367万7463人で、前年比35万4089人(10・65%)増。増加数は13年の調査開始以降で最大だった。
大阪市、外国人住民18万人超、主要大都市として存在感
大阪市の外国人住民人口は18万9,281人。また、大阪市は、神奈川県横浜市や愛知県名古屋市、北海道札幌市などと共に、総計および日本人住民の人口が100万人を超える全国11の大都市の一つとして、引き続き多くの人々を引きつける魅力を持っていることを示している。
社会増が大阪市の総人口増加の原動力に
令和6年1月1日から同年12月31日までの1年間で、大阪市は総計の人口増加数でプラス2万1,275人を記録し、これは市区部において最も高い増加数となった。この人口増加の背景には「社会増」、すなわち転入者数が転出者数を大きく上回る傾向がある。総計の社会増加数でも、大阪市はプラス3万7,907人で全国の市区部1位となっており、市外からの人の流入が人口増加の主たる要因であることが明確。
日本人住民も社会増を維持、一方で外国人住民の流入が特に顕著
日本人住民に限定しても、大阪市の社会増加数は+1万8,004人と、市区部の中でも高い水準を維持し、外国人住民の動向はさらに目を引きます。外国人住民の人口増加数において、大阪市はプラス1万9,889人を記録し、市区部で1位。同様に、外国人住民の社会増加数も大阪市はプラス1万9,903人で市区部1位を占めており、国外からの活発な転入が大きく寄与していると考えられる。