吉村知事、みどりを生かした経済効果を強調

シンポジュームであいさつした吉村知事(写真右から3人目)ら

「第5回シンポジウム@大阪」開催 日本みどりのプロジェクト推進協議会主催

 自然との共生を主な活動理念に、新たな社会経済モデルの提案やSDGsの取組みを推進している、日本みどりのプロジェクト推進協議会主催の「第5回シンポジウム@大阪」が18日、大阪市北区もの梅田スカイビルで開かれ、あいさつした大阪府の吉村洋文知事は、9月にオープンした「うめきた公園」に触れ、「ビル建設などによる目先の利益より、未来に向けた都市づくりを考え、公園を選択した。公園周辺のオフィスビルに対する人気が高まっており、地価も上昇している」と、みどりを生かした街づくりの経済効果を強調した。

 シンポジウムは、同協議会長の阿部守一長野県知事の開会あいさつ(ビデオ出演)で始まり、続いて登壇した吉村知事は、「うめきた公園」に言及。「開発エリア・グラングリーン大阪の広大な敷地面積の半分を公園が占めており、大阪市民だけでなく海外客にも喜ばれている」と述べた。

 シンポジウムの特別協力会員であるリバー産業の河啓一社長も「18世紀、みどりを大切にしたイングリッシュガーデンが世界に広まり、イギリスが大いに栄えた。大阪も緑豊かな街にしていけば、さらに繁栄が期待できる」と語り、大阪・関西万博を契機に国際都都市としての飛躍が期待される大阪に対して、自然重視の視点を持つことの大切さを力説した。

 このあと、青山豊久林野庁長官が「都市に都をつくる」と題して基調講演。同協議会副会長の濱田省司高知県知事は、同県の人口減少対策として、豊富な森林資源を生かした、林業の取り組みなどについて講演した。