日経平均株価が再び、一時4万円台、米S&P500が最高値
自民・石破茂総裁に決まってから日経平均株価が一時3万7000円台と2600円超の下落となった「石破ショック」から、約2週間後の15日には株価が一時4万円台を回復した。株高となった理由として、日銀の金融政策について石破氏の「個人的には追加利上げを行うような環境にあるとは思っていない。追加の利上げをできる状況ではないと思っている」という発言をきっかけに、株高となった。ドル円相場は17日に150円台の円安となった。
また、「選挙は買い」といわれる。衆院解散から総選挙開票日までの間は、日経平均株価が上がりやすいというアノマリー(理論的に説明できない経験則)があり、1969年以降の17回の解散~開票日の間はすべて上昇している。ただし、今回については自公が過半数を割るかもしれないという政局の不透明さなどは、株価にとってマイナスに働く可能性もある。
日経平均株価は米国株の影響を受けやすい。米S&P500種は17日に最高値更新となったのも一因。米国経済が好調を維持している中での利下げモードとなっており、景気後退を招くことなく、緩やかに経済成長できそう(=ソフトランディング)な楽観ムードとなっている。
米大統領選の「ハリス氏かトランプ氏のどちらが株高になりやすいか?」については、イデオロギーは正反対の両者であるが、経済政策だけでみると、「米国経済が1番になるためにガンガンいくぜ」という路線が共通している。ただ両者とも極端な公約があり、大統領と上下両院の議会構成としては、「ねじれ議会」の方が株価にとってバランスが良いかもしれない。
目まぐるしく変わる大統領選の行方に「ポリマーケット」(https://polymarket.com/)という賭けサイトのオッズが米主要メディアでも使われるようになっているので、参考までにのぞいてみては。
11月5日から東京証券取引所の株式取引時間が30分延長され、従来の午後3時から同3時半まで取引が可能となる。11月上旬といえば決算発表の集中期に当たる。
これまでは決算の内容で自社の株価が乱高下しないように取引が終わる時間に発表するところが多く、今回の時間延長で決算発表も後ろへシフトすると思いきや、約500社が従来通りの時間帯に開示すると答えているという。取引は十分注意しておきたい。