「もしも、心筋梗塞で倒れたら」
「もしも、大きなケガをしたら」
「もしも、認知症になったら」
命に関わるような大きな病気やケガ。高齢化社会が進み、さらには災害大国ともいわれる日本では、誰にでも突然起こりうる可能性がある。
何も対策せずにこの「もしも」のことが起こってしまうと、本人はもちろん家族や近しい人も治療やケアの選択、身の回りの生活、経済的なことなど途端に困ってしまう事態になりかねない。
元気なうちに本人が希望する医療やケアはもちろん、財産や負債に関することを話し合うことで、みんなで情報や利用できる社会的資源を共有し合うことができるのではなかろうか。
共に考える準備 専門家による無料講座
そこで守口市の松下記念病院では人生をより良いものにしてもらおうと「もしものために今しておくべきこと」をテーマに、9月2日午後2時から同院2階の講義室で市民公開講座を開催する。
同病院スタッフによると、「命の危機が迫った状態になると約70%の人が医療やケア、介護などを自分で決めたり、家族や近しい人に伝えたりすることができなくなるといわれています。また『もしも』の場合に受けたい医療やしてほしくないケアなどについて約56%の人が、家族と話し合ったことがないと聞きます」とのこと。
市民講座では、病気や事故で突然、寝たきりになってしまった場合の〝自分らしい〟医療の受け方をはじめ、医療現場から見たアドバイスを医師が講演する。また判断能力が低下した場合、誤った財産運用や不要な契約を防ぐために必要な任意後見制度や、残された家族にトラブルや負担をかけないための相続対策や遺言書については弁護士が詳しく解説をする。
近しい人を困らせないためにも、医師と弁護士を迎えて今からできる生前対策を一緒に考えようという内容になっている。
参加料は無料。事前予約で定員100人になり次第締め切る。同病院・患者支援連携センターに電話またはLINE(登録必要)で申し込みができる。
■松下記念病院 患者支援連携センター/守口市外島町5−55/電話06(6992)1231