ジョブコーチから見た 合理的配慮

株式会社ジルベルト 谷口悠太さん

㈱ジルベルトでジョブコーチとして活躍する谷口さん

―障がい者雇用について企業の認知度は?

 障害者の法定雇用率(※1)は決まっています。従業員が40名以下の中小企業などでは、そもそも知られていない印象です。

―就職、就労における合理的配慮の事例を教えてください

 例えば記憶が苦手な人が就職する場合●就職先の従業員の方に名札やネームプレートを吊り下げてもらう●口頭の指示はせず、いつでも見返せるように文書で業務の指示を出してもらうなど、障がいを持つ人の困り感によってさまざまな方法があります。

―合理的配慮についてどう見ていますか?

 きっかけは個人の悩み、困難を解消に向けて手を差し伸べる。個人の資質、能力によらずサポートできる仕組みをアップデートしていく。これは企業が顧客のニーズを捉えて、商品を作り販売することと構造は似ている気がします。仕組みの中で、それぞれの役割が機能して調整を加えながら解決に向かっていけたら!統計では「10人に1人は障がい者」と言われています。家族、関係者を含めると数千万人が当事者となる。「不当に扱う」ではなくそもそも知らないから何に困っているのかもわからない。まずは初めの一歩として知るところからはじめましょう!

ジョブコーチ 谷口悠太さん

「障害者を納税者に」「誠実な人を創造する」をミッションに神戸市で就労支援事業所を運営する株式会社ジルベルトの取締役。優良A型事業所認定(※2)、もにす認定企業を受け(※3)、50社以上の就労支援事業所の運営サポートを行う業界のトップランナー。同社登録者数7000人以上のYOUTUBEチャンネル「就労支援ファンタジスタの事業完全ガイドTV」にも度々登場する。

<取材協力>
株式会社ジルベルト
住所/神戸市須磨区北落合1-1-4-101
電話078(747)0505

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