不登校の子どもたちがカフェをオープン

 不登校児童生徒の支援を行っているNPO法人ここ(大阪府吹田市、理事長:三科元明)は、10月26日にフリースクールここ淡路校「ういるも」(大阪市東淀川区菅原5-9-8)で5回目の「かろーぐカフェ」をオープンする。店員は小学3年生から中学3年生の約10人の不登校を経験した子どもたち。メニュー開発や広報などを1か月間かけて準備し、当日はホール・ドリンカー・フード・レジ全てを子どもが担当する。

 不登校の子どもたちは過去最多の約30万人(2022年度)。同スクールに通う子どもたちは、いじめや貧困、発達障がい、精神疾患、虐待などが背景にあり、学校に通いたくても通えなくなったケースが多い。不登校であることで周りから否定され続けた結果、自己肯定感を失い、直接電話で相談をしてくる子もいたという。2022年度は子どもの自殺も過去2番目の多さとなり予断を許さない状況が続く。同様に、保護者の社会的孤立の問題もあるという。

 この社会課題の解決のために同スクールは、「保護者の交流の場」「子どもたちの生きる力を育む場」「不登校への偏見や差別を無くす場」を目指す。

 同NPO法人は2008年、不登校を経験した子どもたちが、行政の不登校支援機関(適応指導教室や教育支援センターなど)を卒業した後も高校を中退したりひきこもる現状を受け、卒業生の居場所と不登校の子どもたちの学校外の学びの場として設立された。現在は、小学1年生から高校3年生までの約60人が在籍している。

■NPO法人ここ/吹田市内本町1-19-7
URL:https://npokoko.org