健康寿命を伸ばすカギは〝足〟と強調するWALK鍼灸整骨院の前田直樹総院長。その足を日常的にケアするために開発した足袋シューズ「ポドウォーク」の特徴について聞いた。
―足袋シューズの構想はどこから。
私自身、患者さんに施術をする際の無理な姿勢がたたり、長く腰痛に悩まされていました。そんな時、岡本製甲が製造した足袋シューズに出合い、魔法のように腰痛が消えたんです。「足指を使うと、こんなにも変わるのか」と正直、驚きました。
私の治療院では「100歳まで歩けるカラダ」を理念に掲げていますが、治療はあくまで対症療法。靴なら普段の生活習慣に踏み込めるから、根本的な解決ができると確信したんです。
そして、岡本製甲とタッグを組み、従来の足袋シューズを改良。柔道整復師のエッセンスも加えたポドウォークが誕生しました。
―足袋にはどんな効果があるのですか。
足の親指が独立して動かせると、足指で地面をつかむ歩き方に変わります。すると常に足指運動の状態になるので、足裏のアーチを作る後脛骨筋が鍛えられます。扁平足の人が履けばアーチの復活が期待できる。歩く時の蹴り出しも力強くなります。
―中央のダイヤルは靴ひもの役割だそうですが。
はい。回すと簡単に靴ひもが締められる仕掛けです。靴の中でつま先が前滑りすると、指先が靴の先に当たって痛くなったり、タコやウオノメができたりします。意外ですが筋肉も落ちる。滑らないように筋肉が過緊張を起こし、反対側の筋肉を使わなくなるからです。
このため、靴を履くたびにひもを締めるのがベストですが、とても面倒であることも理解しています。患者さんに毎回、「履くときに靴ひもを結び直してくださいね」と伝えても面倒だから続かない。こうした経験から、簡単に締められるダイヤル式にこだわったんです。
―他にも特徴はありますか。
足首の変形を予防するヒールカウンターも大きな特徴です。扁平足になると足首が内側に倒れ、かかとがXの形(オーバープロネーション)になります。これが原因で外反母趾などに連鎖するので、まずはX足首にならないよう支えることが大切です。外反母趾の人も改善が期待できます。
―デザインがシンプルなのでオン、オフのどちらでも使えますね。
ありがとうございます。足のトラブルが表面化する40〜50代から履いてほしいので、さまざまなシーンに合うデザインにしました。足を鍛えるために、長時間履いてほしいですから。
―「50歳が生涯〝歩ける足〟でいられるかどうかの分かれ道」だと提唱しておられます。
筋力の衰えは50歳前後からはじまります。足の歪みを放置すると、75歳以上の4人に1人が300㍍歩けなくなるという国の調査もあります。要介護や要支援のきっかけは25%が運動器疾患。歩くスピードが落ち、トイレに行けなくなり、ご飯が食べられなくなり、自分の足で歩けなくなる。そして最終的には行動範囲がベッド1台になる。
そんな暗い未来ではなく、いくつになっても自分の足で旅行に行き、おいしいものを食べる…。歩けることが幸せな未来の土台ですから。
>>「100歳まで歩く」を目指し、前田さんが開発した足袋型シューズ
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