編集長から「お化け屋敷の取材に行ってきて!」とムチャブリされ、新人記者の竹居真樹が梅田のHEP FIVEで開催されている「大阪都市伝説 赤い女」へ挑む。お化け屋敷なんて高校生ぶり。果たして無事に取材できるのか。
気配を感じて振り向くと至近距離にあの女が
ビビリな女性記者3人を道連れに、会場に到着した4人。まずは雰囲気たっぷりの案内役の巫女(みこ)に導かれ、「赤い女伝説」が生まれるまでの物語をアニメ仕立ての映像で観覧する。
かつて梅田のとある広場に赤い服を着た妖しげな女が現れるという都市伝説。愛した男を広場で待ち続けた女が裏切られたことに気付き、妖女となって今もその男性を探しさまよっているというのだ。
映像を見終えた私は息をのむほどの緊張感に襲われながら、会場へと向かった。真っ暗な道、不気味な童謡、ずらりと並ぶ赤い鳥居…。
「なんで私が前なんですか!」
先頭を嫌がり少しキレ気味なのは、いつもは冷静な礒見愛香記者。一番年下の彼女を盾に、恐る恐る歩を進めていると突然、背後に何かの気配が…。
パッと振り向くと、目の前には赤い女の青白い顔。体には触れてはいないもののかなりの至近距離。ばっちりと目が合った。
「ギャーーーー!!」
私の叫び声にみんな一斉に走り出す。いつも穏やかな森実花記者も、しっかり者の松尾梨紗記者も、取り乱し方が半端ない。こんな姿、会社で見たことがない。
その後も、古い校舎や寝室など不気味さが漂うエリアが次々と…。恐怖心を煽るギミック(仕掛け)のオンパレードにいちいち雄叫びを上げる4人。ぐったりしながらゴール近くまでやって来た。
クライマックスでは、あの赤い女が噴水の縁に座ってお待ちかねの様子。ここでどんな恐怖体験が待ち受けているかは、ネタバレしてしまうから〝お楽しみ〟にしておこう。
とにかく叫ばずにはいられない手に汗握る恐怖の5分間。絶妙なタイミングで怖さを味わえるのは生身の人間が仕掛けるからに違いない。 会場内にあるお札を探し、供養するというミッションを終え、やっとの思いで会場を出た4人は全員で大爆笑。あれだけ怖かったのに、終わってみると笑えて来た。
このお化け屋敷をプロデュースした怪談師のCocoさんは「場内で思う存分悲鳴を上げて、外では笑顔になる楽しいお化け屋敷を目指している」のだとか。「女優たちが演じる生々しい赤い女が、0距離(ゼロキョリ)で恐怖をあおります。会期末に近づくほど演技力が高まると思うので、何度でも楽しめます」と話していた。
お化け屋敷の会場は大阪市北区角田町のHEP FIVE8階(HEP HALL)で、午前9時~午後9時(最終入場は同8時半)。入場料は1500円(土日祝2000円)で、開催期間は8月20日まで。