猛暑で変わるお盆の花 水替え不要「プリザーブド仏花」

 厳しい暑さが続くなか、お盆に仏壇へ供える花として、水替えが不要な「プリザーブド仏花」が注目を集めている。夏場は生花が傷みやすく、買い替えや手入れの負担も大きい。生花のような質感を長く楽しめることから、現代の暮らしに合った新たな供養の形として選ぶ人が増えている。

「省手間」と「見栄えの持続」を叶えるプリザーブド仏花

 プリザーブドフラワーは、生花に特殊な加工を施し、色合いや質感を長期間保てるようにしたもの。水を与える必要がなく、暑いなか花を買いに出かけたり、こまめに水を替えたりする手間を減らせる。

 プリザーブドフラワー専門店「ベル・フルール」によると、仏花の年間売り上げのうち、約3割を7、8月が占める。2024年の同期間は523個、700万円を販売。25年は543個、816万円となり、前年同期を上回った。夏場が年間で最も需要の高まる時期だという。

 大丸心斎橋店(大阪市中央区)には、菊やランなどを使った色鮮やかな商品が並ぶ。仏壇の大きさや室内の雰囲気に合わせて選べるほか、お盆や彼岸には生花、それ以外の時期にはプリザーブド仏花と、季節によって使い分ける人もいる。

 同店には「花がすぐに枯れて片づけが大変」「水替えや買い直しが負担」といった声も寄せられるという。特に高齢者にとっては、暑い時期に花を買いに行くこと自体が負担となる。手入れの手間を減らしながら、仏壇に花を絶やさずに済む点が支持されている。

 近年は、亡くなったペットの写真と一緒に飾る小型の商品も人気を集めている。リビングや棚の一角など、限られた場所にも置きやすく、暮らしの中で身近に供養できる花として需要が広がっている。

リビングにも馴染むコンパクトなプリザーブド仏花

 同社代表の今野亮平さんは「生花は心を癒やしてくれる一方、暑い時期や忙しい日々には、お花を絶やさずに飾るのが難しいという声も聞かれる。心を込めた供養を無理なく続けられる花として届けたい」と話す。

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