今年の丑の日、うなぎは「缶詰」でいかが? 大阪伝統「まむし丼」を次代へつなぐ

「祖父から受け継いだ味と〝まむし〟文化を広めたい」と話したまさゑ商店の木村仁美社長(左)と弟でマネージャーを務める木村穂孝さん=6月23日、編集部撮影

 大阪伝統のうなぎ料理「まむし丼」を缶詰にした「大阪まむし丼缶詰」を、まさゑ商店(大阪市北区、木村仁美社長)が開発した。祖父の代から受け継ぐうなぎの味と、今ではなじみが薄くなった大阪の食文化を次世代へ伝える商品として展開するとともに、長期保存できる特長を生かした防災備蓄品としての活用も提案する。

 老舗うなぎ店では今も「まむし」の名で提供される大阪伝統のうなぎ料理。ご飯の間にうなぎを挟んで蒸す食べ方が由来とされる一方、うなぎ自体を「まむし」と呼ぶ店もあるという。漫画「サザエさん」にも大阪出身のマスオさんの実家で「まむし」が登場する場面があり、かつては大阪で広く親しまれた呼び名だったことがうかがえる。しかし、近年は若い世代を中心に知らない人も増えているといい、木村社長は「『まむし』という言葉も含め、大阪の食文化を多くの人に知ってほしい」と語る。

こだわったまむし丼缶詰。実物はうなぎがご飯の下に隠れている=まさゑ商店提供

受け継いだ味を缶詰に

 開発のきっかけは、木村さんの祖父が創業し、現在は父が営むうなぎ店「ふな定」で受け継がれてきた自家製のタレだった。「昔からタレがおいしいと言っていただいていた。でも、お店の味はその場でしか味わえない。もっと多くの人に届けたい」。そこでまずはタレの商品化に着手。さらに「大阪らしい商品を」と考える中で、まむし丼の缶詰開発へと発展した。

二人の父が現在も営む「ふな定」(大阪市北区大淀中4−15−13)

 缶詰には国産うなぎと国産米を使用し、自家製のタレで味付けしたうなぎをご飯の間に挟み、伝統の食べ方を再現。木村社長は「国産素材にこだわり、小ロットで製造するため価格は高めになるが、本物の味を届けたい。日常の食事や贈答品に加え、〝食べたいと思える備蓄食〟としても広めていけたら」と話す。価格は税込2160円。ECサイトのほか、一部販売店で取り扱っている。 (文=西山美沙希)

取材協力:まさゑ商店/大阪市中央区本町1ー6−18 丸武本町ビル702号/masawye.co.jp

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