
梅田の冬の風物詩「ウメダ★アイスリンク つるんつるん」(大阪市北区)で、2月14日、初の謎解きイベントが開かれた。リンク上に現れたマント姿の〝チョコレート男爵〟を探し、隠された文字を並び替えると菓子のつかみ取りに挑戦できる仕掛け。4時間で約250人が参加し、親子連れらでにぎわった。

企画したのは、同リンクに特別協賛するラグザス(同区)と、関西大学の学生団体「KU NEXPO(ケーユー・ネクスポ)」。学生と地場企業が手を組む形で実現した、同社にとって初の共創企画だ。

KU NEXPOは、大阪・関西万博に向けて活動した「関大万博部」を前身とする。万博閉幕後、大学の推進プロジェクトは終了し、公認団体の枠も外れた。それでも、「このまま終わらせたくない」「次は大阪を盛り上げたい」と再始動した。現在のメンバーは42人。万博会期中に培った企画・運営の経験を、街の現場に生かす機会を模索していた。
一方、声をかけたのはラグザスの入社2年目、太田美奈さんだ。「万博で高まった大阪の熱を一過性で終わらせず、もう一度大阪から生み出したい」と話す。企業単独では生み出しにくい地域のにぎわいを、若い世代の視点と組み合わせたいと考えたという。

企画段階では、リンク内だけでなく履き替えスペースや観覧エリアまで楽しさが伝わる動線を学生が提案。象徴として生まれた〝チョコレート男爵〟がリンクを滑ると、子どもたちから歓声が上がった。副代表の黒木望未さんは「満面の笑みを見た瞬間、続けてきてよかったと思えた」と振り返る。

万博という大舞台を経験した学生と、企業で挑戦を始めた若手社員。立場は異なるが、世代の近い担い手同士が交わったことで、イベントは形になった。副代表の坂井一貴さんは「市内の商店街からも声をいただいている。地域と信頼を築きながら大阪を盛り上げたい」と話す。万博で得た経験を地域の現場へと広げようとする積極的な姿勢を見せる。
学生と地場企業の若手が手を組んだ今回の試み。万博を機に芽生えた「大阪を盛り上げたい」という思いが、ひとつの形として結実した。(西山美沙希)
