吉野山の勝手神社で「社殿竣工奉告祭」 大阪からも50人が参列し、社殿の再建を祝う

社殿の再建に尽力した参列者ら

 日本史を彩り、神々が宿る山里として、あがめられている奈良県・吉野山の勝手神社(佐藤一彦宮司)で26日、社殿の落成式「竣工奉告祭」が行われた。2001年に火災で焼失後、再建された社殿を前に200人が参列、よみがえった社殿に感謝し、同神社の再興を祈願。カナオカグループの一行ら、大阪から関係者50人も参列した。

 同神社は全国に29社ある「勝手神社」の総本山で、天女伝説でも有名。大海人皇子(のちの天武天皇)が琴を奏でた際、背後の袖振山から天女が舞い降り、5回袖を振って吉兆を告げたといわれる。この時の舞いが「五節の舞」の起源とされ、新嘗祭(にいなめさい)などで披露されている。

 こうした数多くの伝承に包まれ、日本史の表舞台ともなった同神社は、数度の火災に遭遇。24年前の火災後、吉水神社に仮遷座していたご神体も、よみがえった社殿に移された。

 式典で佐藤宮司は「多くの方々のおかげで、神社建築の粋を集めた社殿が立派に再建され、感謝に堪えない」とあいさつ。カナオカグループの金岡会長も「日本人の心のふるさと、といえる吉野に格式高い勝手神社が再建され、皆様のご尽力に敬意を表したい」と祝辞を述べた。

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