
坂本龍馬の生誕190周年を記念して、プロギタリスト杉本篤彦さん率いる「幕末維新バンド」が9月13日、関目のライブスペース「関目アルテコーダ」でコンサートを開いた。新アルバム「Dragon Horse」のリリース記念を兼ね、幕末の志士たちを題材にした楽曲と歴史談を交えて観客を魅了した。
幕末維新を音で描く新作アルバム
9月20日発売のアルバム「Dragon Horse」は、杉本さんが長年取り組んできた「幕末維新シリーズ」をまとめた一枚。坂本家十代当主・坂本匡弘さんと協働で制作した「坂本龍馬公式ソング」をはじめ、土方歳三、江藤新平、武市瑞山(半平太)らをテーマにした楽曲を含む7曲を収録する。歴史考察や関係者の証言を踏まえたサウンドは、まさに“音で語る幕末史”だ。
「僕はもともと歴史が好きで、特に龍馬は日本人なら誰もが知り、憧れる存在。その志を音楽でどう表現できるかを考えてきた」と杉本さん。ジャズをベースにしながらも聴きやすくポップに仕上げることで、歴史と音楽をメジャーにする道を模索してきた。その背景には、現代社会への問題意識もある。「戦後80年を経た今こそ、日本の歴史をもう一度学び直すべき時代に来ている。無関心でも極端でもなく、多様な考えを知ることが大切。音楽をきっかけに歴史に触れる機会を広げたい」と語る。
今年12月8日にはALWAYS 梅田店で、レコーディングフルメンバーによるアルバム発売記念ライブも予定。杉本さんは「音楽を通じて歴史を学ぶきっかけをつくりたい。最終的には日本武道館のステージを目指している」と話した。
