水槽トラックで〝活きた魚〟が到着 黒門中川が明石浦漁港と連携し土曜限定「昼網」販売

スーパー戦国時代に挑む

明石浦漁港から直送されたガシラ(カサゴ)。刺身で食べるとほんのり甘かった。煮付けや唐揚げもおすすめだという

 黒門市場内の生鮮スーパー「黒門中川」が、明石浦漁業協同組合の競りで当日水揚げされた魚介類を、水槽付きのトラックで生きたまま直送し販売する「昼網(ひるあみ)」を始めた。毎週土曜日限定の企画で、午後1時半頃にトラックが到着し、同2時頃から鮮魚が店頭に並ぶ。

 取材日には鯛(タイ)、タコ、じゃこえび、サワラ、ヒラメ、ハリイカ、生しらす、ガシラ(カサゴ)などが入荷。来店客らは普段見かけない魚や、パックの中でまだ動く魚に驚きながら、次々とかごに商品を入れていた。

トラックの水槽から荷下ろしされる鯛。まな板の上でもまだピチピチと元気よく跳ねていた

 同店鮮魚部の村田隆介部長は「通常は翌日に大阪の市場に流通するが、それより1日早く、水揚げ当日の魚を仕入れているので、鮮度は抜群。特にじゃこえびは1日で黒くなり、皆その色が当たり前だと思っているが、本来は鮮やかな赤色。そうした違いも楽しんでもらいたい」と話す。

赤色が鮮やかなじゃこえび。素揚げにしていただくと、うま味が口全体に広がった

 「昼網」で何が入荷するかは当日まで分からない。大漁の日もあれば、時化(しけ)で入荷が少ない日もある。毎週通うたびに「宝探し」のようなワクワク感を味わえるのが魅力だ。

明石浦漁業協同組合の競りに参加し、仲買人として良質な魚を届ける石谷さん(左)と黒門中川の村田鮮魚部長

 同社の重里和男会長は「大阪はまさにスーパー戦国時代。地場スーパーのプライドにかけて他にはい魅力的な商品を仕入れ、お客さまに喜ばれる売り場を作っていきたい」と語る。

 同店では10月8〜13日に創業祭を開催。まぐろ解体ショーや試食販売、ふるまい酒、特売など多彩なイベントが日替わりで行われる。

各種調理も対応してくれる。記者はハリイカを刺身で注文した

■生鮮館 黒門中川/大阪市中央区日本橋1-21-5(黒門市場内)/電話06(6646)6601

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