障がいのある子どもの子育て、実体験から語る

本紙コラム筆者瀧澤美紀さん、大阪医専で講演

障がいのある子どもの子育てについて話した瀧澤美紀さん
障がいや発達特性を持つ子どもの親としての体験を話した瀧澤美紀さん

 本紙コラム「正解よりも大切なこと」を執筆する、特定非営利活動法人Sunny Ones理事長の瀧澤美紀さんが9月13日、大阪医専の学生を対象に講演した。テーマは「障がいや発達特性を持つ子どもの親としての体験」。ダウン症のある長女の妊娠期や出産直後に抱いた不安、病院での対応、地域の保育園や学校で学んできたこれまでの歩みなどについて、実体験をもとに率直に語った。

 現在の育児に関しては、発達特性のADHDを持つ長男がインターネットを通じて自らの特性を知ったエピソードを紹介。「もう少し大きくなってから説明しようと思っていたが、結果的には早く伝えてよかった。大人になった時に困らないためにも、自分の特性を理解し対処法を知ることが生きやすさにつながる」と語った。放置すれば二次障害や三次障害につながる危険性があるとし、早期の診断と支援の重要性を訴えた。

 さらに、妊娠検査の結果によって命が選別される現状に疑問を抱いた経験にも触れ、「授かった命に障がいがあることは、不自由ではあっても不幸ではない。どのように受け止めるかを、医療従事者になった際にはしっかり考えてほしい」と力を込めた。

 講演後、学生からは「なかなか聞くことのできない貴重な話。今後のケアに生かしたい」との感想が寄せられた。

講演の様子
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