リバティ創業のルーツを辿る 「I Am. We Are. Liberty.」展、英国館で9月12日まで

 大阪万博の英国パビリオンは、今年150周年を迎える世界的に名高い小売業者兼デザインハウス「リバティ」による、創造性と文化交流、革新を称える画期的なエキシビション、リバティ150周年記念特別展「I Am. We Are. Liberty.」を同館3階(夢洲・いのちを守るゾーン)で開催している。期間は9月12日まで。

 「I Am. We Are. Liberty.」と題された同展は、英国有数の重要かつ幅広いデザインアーカイブを間近で体感できる貴重な機会を提供している。今年5月から7月末まで、リージェント・ストリートにあるチューダー様式のリバティ旗艦店で開催され、日本を含む世界中から多くの訪問者を迎えたイベント。その後、英国パビリオンへと移されて、展示されている。

 同展では、1800年代に遡る希少なアートワークやテキスタイルデザイン、パターンブックをはじめとする300点以上の注目アーカイブ作品やリバティのデザイン資料を展示し、同社が世界のデザインに与え続けてきた影響と、芸術・商業・革新が交差する先駆的な精神を物語っている。

 著名な美術史家エスター・コーエンがキュレーションを手がける「I Am. We Are. Liberty.」は、同社と日本との深い結びつきを紹介している。1889年、リバティ創業者アーサー・ラセンビィ・リバティとその妻エマは、英国でジャポニスムが最盛期を迎えていた時代に、京都や東京など日本各地を3カ月にわたり訪れ、この旅がリバティの創造哲学に大きな影響を与え、その後の日本美学に着想を得た数々のデザインの誕生につながった。

 同展で目指しているのは、リバティのDNAを示すこと。Dはデザイン、Nは自然(ネイチャー)、Aはアート。これらはすべて、リバティが独自の世界を築いてきた核となるテーマであり、同時に、世界に対して「異なる生き方」を示してきた中心的な要素でもあるのだ。このアーカイブをめぐる旅も、この3つの要素に分けて構成されている。

 訪れた人々は、想像力に満ち、色彩にあふれ、パターンや美しいアイデアが詰まった魔法のような世界に足を踏み入れることになるだろう。色の美しさ、多くのデザイナーたちが生み出してきた新しいパターンやイメージの多様さに、きっと魅了されるはず。
 この展覧会では、過去から現在、そして未来へと続くそれぞれの瞬間を、一つのつながりの中で体験することができる。そのつながりこそが、デザインやアーカイブを通して表現されている。

 日本はリバティーにとって世界第2位の市場であり、創立のキッカケにもなった場所ということで、今回の展示会開催に繋がっているので、この機会にぜひリバティーの全てを覗き見れるこのアーカイブデザインの展示会に立ち寄って欲し。

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