万博の余韻は滋賀へ びわ湖ホールにオーストリア館スタンプ

びわ湖ホールに設置された大阪・関西万博オーストリア館のスタンプ。閉幕後も万博の記憶を伝えている=滋賀県提供

 「万博ロス」という言葉を耳にすることがある。閉幕した大阪・関西万博の会場の空気や人々の熱気に、名残り惜しさを覚える人は少なくない。数あるパビリオンの中でも、記憶に残る一つがオーストリア館だ。
 遠くヨーロッパの国でありながら、パビリオン内のレストランには「豊臣期大坂図屏風」が描かれていた。なぜオーストリアに大坂城の屏風があるのかと、不思議に感じた人もいただろう。この屏風はオーストリア第2の都市グラーツにあるエッゲンベルク宮殿の所蔵品をもとにしたもので、この絵がきっかけで、滋賀県長浜市に浮かぶ竹生島・宝厳寺の「唐門」が、豊臣大坂城の遺構だと判明した。
 また、琵琶湖の形とオーストリアの国土の形が似ていることもあり、滋賀県との交流も加速。こうした縁もあり、同県大津市の「県立芸術劇場 びわ湖ホール」では、3月15日まで万博・オーストリア館のスタンプが設置されている。館内には音符をかたどったオブジェやキャラクターのバルーンも展示され、万博の余韻を今に伝えている。(山崎博)

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