今、演歌・歌謡曲の世界で「最も人気がある」とされる『演歌第7世代』。その一員として活躍し〝演歌界の王子様〟と呼ばれる辰巳ゆうと(27)が生まれ故郷・大阪で「我ら演歌第7世代!スペシャルコンサート」を行い卒業を宣言、独り立ちした。

藤井寺市出身の辰巳は東京の大学在学中に路上ライブで腕を磨き、2018年に「下町純情」でプロデビュー。その年の「日本レコード大賞」最優秀新人賞を受けた。
「演歌第7世代」は、10年代後半から頭角を現した20代男子歌手を指す言葉で、21年秋に「演歌第7世代」コンサートがスタート。辰巳をはじめ青山新(25)、新浜レオン(29)、二見颯一(26)、彩青(22)の5人がユニットを組み、全国で公演ツアーを行いブーム拡大してきた。

この中から昨春にグループ卒業を宣言した新浜が年末にはNHK紅白歌合戦初出場を達成。新浜に遅れを取った形の辰巳も捲土重来を期し、同様にまずグループからの卒業を決めた。
公演を終えた辰巳は「皆の歌を聴きながら〝みんな成長しているんだな〟と強く感じた。僕は今日で卒業するけど『演歌第7世代』はこれからも続くし、去年卒業したレオン君が紅白に出場したので自分もその波に乗りたい。仲間の皆さんに僕の背中を見せられるようもっと頑張る」とキッパリ。デビュー8年目を迎え、9枚目のCDシングル「運命の夏」が息長くヒット中で手応えは十分だ。

辰巳の存在について「スタート当時から周囲やファンに気配りあふれ、勉強になった」(彩青)、「これからも僕らの先頭に立って走ってほしい」(二見)、「誰よりも熱い情熱の方。グループが続いたのも辰巳先輩のおかげ」(青山)とエール。
ゲスト参加した原田波人(22)は「呼んで頂けたからには辰巳先輩が卒業された後を僕が加わり頑張りたい」と競争に参戦する意欲十分。

辰巳は1月の新譜「運命の夏」のジャケット写真とカップリングを変えたCD3作を7月末に発売。これで同曲は9タイプへ異例の拡大ぶり。9月下旬には地元の大阪松竹座での「松竹新喜劇」9月公演ゲストが決定。活躍の場を広げている。
(畑山博史)