
(R) 平城遷都誘宵記」2025年3月集合写真(プレイング提供)
奈良市の平城宮跡歴史公園で、観光客が物語に参加できる体験型演劇「エンタビ(R)平城遷都誘宵記(へいじょうせんとゆうしょうき)」が上演される。上演に向け、主催する「古都奈良の文化財を守り伝えるプロジェクト実行委員会」(平城宮跡管理センター)は、12月20日に地元出演者のオーディションを開く。
「エンタビ(R)」は、観光客が登場人物として物語に関わる〝没入型(イマーシブ)〟の観光演劇体験。奈良の歴史を舞台に、観光とエンターテインメント、地域創生を融合させた新しい観光コンテンツとして注目されている。
「平城遷都誘宵記」は「地元の人が、地元の歴史を演じて観光客に伝える」をテーマにした地域共創型の演目。10月に初公演が行われ、今後は11月9日、来年2月28日と3月21日に平城宮いざない館で上演が予定されている。奈良女子大学の学生らがすでにキャストとして参加しており、今回のオーディションで地元から新たな出演者を募る。
学生と地域住民が協力し、古都奈良の歴史を再現する取り組みは、世代を超えた地域連携の形として教育や観光、地域づくりの観点からも注目されている。観光客は劇中でセリフを発するなど、奈良時代の物語に〝入り込む〟体験ができるという。

撮影(プレイング提供)
企画を手がけるプレイング(大阪府堺市)の山本知史代表は、18年にわたる添乗員経験から「地方観光地の過疎化を止めたい」との思いで「エンタビ(R)」を立ち上げた。「観光を〝観るもの〟から〝共に創るもの〟へ」との理念のもと、地元の人が演じ、語り、魅せる観光スタイルを全国に広げたいとしている。

オーディションの詳細は、専用サイト(https://www.heijo-park.jp/event/entabi_at_heijo-audition/)へ。
