チリパビリオンで7月25日(午後6時から)に催されたイベント「United by the Wine」は、正しく万博ならではのイベントだった。
チリ、ウルグアイ、そしてサンマリノの3カ国が参加したイベントで、各国が自慢のワインを振る舞っていた。
チリとウルグアイは地理的にも近い国同士なので、理解できるが、「なぜヨーロッパのサンマリノが?」と思ったら、ウルグアイとサンマリノは同じコモンズ館Cに出展している縁で、3カ国の共通するワインというテーマでコラボイベントを開催することになったそうだ。
来場者が各国のスタッフと話したり交流したりするのと同じく、各国のスタッフ同士も色々と交流しているようで、正しく国際交流そのもの。
振舞われていたワインのうち、ウルグアイとチリのワインはインターネットで、サンマリノのワインは万博会場内で購入できると聞いた。そのサンマリノのワインは、今回の万博限定のラベルを用意して特別感を演出している。



会場に来ていた「Tech Worldパビリオン」の人が「台湾ではサンマリノのワインは聞いたことがないけど、チリやウルグアイのワインはよく見かける」と教えてくれ、チリやウルグアイのワインがアジア市場で健闘していることを学んだ。
ほかにもチリのワインをサーブしていた女性に、英語で話しかけたら「英語は喋れません」と日本語で返答され、日本語でチリワインについて質問したら「私はコロンビア人なのでチリのワインのことは分かりません」という返答。

また、チリパビリオンの広報担当は英語も堪能なイタリア人。スペイン語も同じラテン系の言語なので話せるということと、これで万博を経験するのが4回目という経験を買われて抜擢されたと教えてくれた。話が盛り上がったせいか、来週行う「Honey tasting」のイベントにも招待してくれた。ハチミツはチリの産品として有名だという。また新しいことを学んだ。
サンマリノパビリオンの責任者からは「サンマリノの公用語はイタリア語だ」と英語で説明してもらった。そのサンマリノのワインの輸入総代理店になっている会社の代表は沖縄出身の人で「サンマリノは戦争をしたことがない大地で育てたワインを生産している唯一の国です」と説明してくれた。そのせいかは分からないが、非常に飲みやすい癖のないワインだった。
ウルグアイのワインをサーブしていた女性も、サンマリノのワインをサーブしていた男性も、どちらも日本語で会話ができ、何か不思議な感覚だった。
いろんな意味で国際的なイベントになっていて、ラテンのノリの中、ワイン片手にお喋りで盛り上がり、「チリ産のチーズがめちゃウマ」と教えてくれる日本人メディアの人はかなり飲まれていたようで、とにかく紳士淑女が楽しく盛り上がったイベントで非常に万博に相応しい内容だったように感じた。これこそ国際交流の場であり、万博のあるべき姿ではないだろうか。
今回は赤ワインだけだったので、次回は3カ国で白ワインだけのイベントを検討しているらしく、開催時には声をかけてくれるそうだ。そに時はまたレポートしたい。
チリパビリオンに関しては、毎日、無料のワインテイスティングを開催しているので、興味のある人はパビリオンで開催時間をチェックしてみると良い。