先日、パビリオン内のコンテンツを体験してきた韓国パビリオンのレストランで、プルコギ定食を試食してきた。
「これが当館の一押しメニューなんです」ということで、韓国スタイルチキンバーガーやチーズボール、ハニー醤油チキンカップ丼など、一般的な韓国料理とは違う、万博ならではのメニューも並んでいたので「なぜ?」と思ったが理由があった。
プルコギといえば、薄切りの肉に醤油と砂糖の濃い甘辛味に味付けして、フライパンや鍋で煮るものが一般的だが、ここで提供するプルコギは彦陽(オンヤン)プルコギと呼ばれるもので、蔚山(ウルサン)広域市の彦陽(オンヤン)地域に由来する、伝統的で地元の郷土料理のプルコギだ。
特徴は、主にロースやネック部位を使用し、肉を薄く叩いて広げ、鉄板で均一に焼き上げるスタイル。タレは醤油をベースに、梨やリンゴ、玉ねぎなど果物の自然な甘みを活かしたあっさり味で、炭火ではなく鉄板で焼くのが一般的なので、ここでも熱々の鉄板に乗って提供された。
定食に含まれているキムチ、韓国のり、塩辛はおかわり自由。キムチは浅漬けで、塩辛とともに辛さはマイルド。韓国のりはごま油の匂いが香ばしい。これだけで食事が進む。


メニューにはヤンニョムチキン、チーズボール、ホットドッグなどとともに、5種類のバーガーと5種類の丼もの、そしてソロンタンやチャプチェ、ビビンバなどの定食があり、選択肢は多い。



デザートメニューは提供していないが、ドリンクは種類が豊富。
またオシャレなパッケージに入ったドリンクは、韓国では人気のブランドから直接取り寄せており、封を切って氷の入ったカップに入れて飲むお手軽タイプ。


利用者の多くは日本人で、定食やバーガーなどが人気だという。バーガーは最近韓国で人気のフードアイテムで、日本のバーガー系よりもふた回りくらい大きいサイズに感じた。
レストランのスタッフは9割以上が韓国から来日しており、本格的な韓国料理だと自負できるクオリティーで提供しているという。
検閲の関係で生肉や野菜が輸入できないので、肉や野菜、米などの材料は日本産を使用。しかしキムチは韓国で加工した本場のキムチを輸入して提供している。
このレストランはパビリオンに入らなくても、パビリオン横の出入り口から自由に出入りできる。パビリオンを鑑賞した人は最後のシメに韓国料理というのもありだろう。1日中適度に混み合っているが、ピークは食事どきで、スイーツがないので飲み物だけで来店する人が少ないため、午後のティータイム時間は比較的空いているので狙い目かもしれない。