民間プールで水泳授業改革 大東市教委がモデル事業

 大東市教育委員会は、児童の泳力向上と水難事故の防止を目的に、令和7年度から民間プールを活用した水泳授業のモデル事業を開始した。老朽化した学校プールや猛暑による熱中症リスクへの対策として、安全で継続的な学習環境の整備を図る。

 全国的に屋外プールの老朽化や気候変動の影響が課題となる中、大東市も「確かな学力の向上と教育環境の充実」を重点施策に掲げ、天候に左右されない水泳授業の実現を検討してきた。

 同市立灰塚小学校の児童が6月3日、市内のショッピングセンター「ポップタウン住道オペラパーク」内にある「コ・ス・パ住道店」の温水プールで授業を実施。当日は雨天だったが、3回に分け約260人の児童がインストラクター10人から泳力別の指導を受けた。児童からは「雨でもプールの水が温かくて良かった。コーチも優しく、たくさん泳げて楽しかった」との声が聞かれた。

 今年度は市内外の4施設を活用し、計8校が参加。11月まで実施される予定で、バス移動や民間スタッフとの連携、指導・評価の在り方などの課題と成果を検証し、来年度以降の本格導入を見据える。