マイナビ進学総合研究所が高校生を対象に「大学認知度・イメージ調査2022」を実施。関西エリアで認知度の高い大学は、第1位が近畿大、2位に同志社大、3位に関西大がランクインする結果となった。今回の調査では「学べる内容が充実している」「時代にマッチしている」「勉強が面白い」「就職力が高い」などのイメージ調査も実施された。
近大、9年連続で志願者数日本一
▲認知度で第1位に輝いた近畿大
栄えある第1位に輝いた「近畿大」。15学部49学科に加え、短期大学部と通信教育部まで擁する西日本最大規模の総合大学だ。2025年には創立100周年を迎える。近大マグロをはじめ近年の研究・教育が注目され、実学志向の大学の姿勢に共感が集まっている。
今年4月には時代に合わせて情報学に関する幅広い分野を系統的に学べる情報学部を開設。全国でも有数の卒業生を誇り、経済、スポーツなどさまざまな分野で活躍する〝近大人〟も多い。ユニークな広報戦略が評価され、今年も志願者は約16万人と9年連続で日本一に輝いている。また、「世界大学ランキング2022」で世界801─1000位につけるなど海外からも注目を集めている。
上位、「関関同立」の一角占める
▲広大なキャンパス内にはさまざまな教育施設や研究施設がそろう同志社大
2位の同志社大は「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」の3つを教育理念に掲げ、1875年の創立当時から学生の良心と自由を大切にする関西の難関私大だ。今年9月現在で約2万7千人が在籍する総合大学へと成長した。
学業・研究だけでなくクラブ・サークル活動もさかんで、ラクロス部女子は全国レベルの強豪として有名。大学発のベンチャー企業が再生医療に取り組んだり、AI(人工知能技術)の分野で民間企業と協力したり、ビジネス領域でも積極的に活動している。NHK大河ドラマ「八重の桜」(2013年)は、新島襄の妻・八重を主人公にした作品で、作中では同志社英学校の設立経緯も描かれ、全国での認知度も向上した。
3位の関西大は1886年に関西法律学校として開校。今年9月現在、13学部で約3万人の学生が在籍。法学部や経済学部が人気のほか、09年に外国語学部を、10年に人間健康学部、社会安全学部を設置。より幅広く学べるようになった。
「学べる内容が充実」など5点で京都大トップ
▲「自由の学風」を基本理念とし、個性的で優秀な学生が集まる京都大
さらに、「学べる内容が充実している」「時代にマッチしている」「勉強が面白い」「就職力が高い」「キャンパスが立派な」「グローバルな」「イキイキしている」「成長できそう」「サポートが手厚い」「時代にマッチしている」「勉強が面白い」「就職力が高い」「キャンパスが立派な」「グローバルな」「イキイキしている」「成長できそう」「サポートが手厚い」の9点のイメージも尋ねた。
このうち、東京大と並ぶ難関校として知られ、最先端の教育や研究が行われている京都大が5点でトップを占めた。大阪や奈良、福岡など6つのキャンパスを設置する近畿大も3点で1位だった。「グローバルな」は外大の関西外大が1位を獲得した。
各項目のイメージランキングのベスト3は以下の通り。
●学べる内容が充実している/①京都大②大阪大③同志社大
●時代にマッチしている/①近畿大②同志社③大和大
●勉強が面白い/①京都大②大阪大③近畿大
●就職力が高い/①京都大②同志社大③大阪大
●キャンパスが立派な/①近畿大②関西学院大③同志社大
●グローバルな/①関西外大②京都大③立命館大
●イキイキしている/①近畿大②関西大③京都大
●成長できそう/①京都大②同志社大③立命館大
●サポートが手厚い/①京都大②近畿大③立命館大
▲時計台と広大な芝生が魅力で四季折々の風景を見せてくれる関西学院大
第一ゼミナールやファロス個別指導学院などを展開するウィザスの高澤隆一室長は「センター試験から思考力を問う共通テストへの転換、情報が新教科として導入されるなど、近年は入試制度がどんどん変更されている。このため、保護者は受験戦争から早く開放されたいという気持ちが強い。同志社香里に代表されるように、関関同立の系列校の人気も高まってきているのもその現れだ」と話している。