万博で「子ども専用列車」 会場へのアクセス問題受け、大阪メトロで導入検討

 2025年大阪・関西万博に子どもを無料で招待する事業を巡り、大阪府の吉村知事は7月17日、会場の夢洲に直接鉄道でアクセスできる大阪メトロ中央線に「子ども専用列車」を導入する意向を示した。

 無料招待事業では府内から1日あたり約1万4000人の子どもが来場する見込み。大阪市内の小中学校の約9割が大阪メトロの利用を希望しているが、万博期間中は中央線のピーク時混雑率が140%に達するとの予測がある。

 これを受けて、17日の市議会万博推進特別委員会では市議が児童・生徒専用の列車を提案。横山市長も、吉村洋文知事と相談し検討を進めてゆく意向を示した。また、横山市長は同日の市議会で無料招待事業の交通費についても言及し、市内の児童生徒を対象に「市として費用負担のあり方について検討を進める」と発言。大阪メトロや府と運行時間や対象範囲について協議す
る方針を示した。

 吉村知事は会見で、「専用列車があれば保護者の不安も払拭できる」、「学校単位で来る子どもが全員乗る専用列車があれば、安全に会場まで行ける」と語り、車両の一部ではなく「列車をまるごと」子ども専用とする想定を明らかにした。