33歳おんな盛りのおかゆ ラジオ番組で弾き語り

 おんな流し・シンガーソングライターのおかゆが新曲「渋谷ぼっちの歌謡曲」キャンペーンで関西を精力的に移動。MBSラジオ「ヤマヒロのぴかっとモーニング」では、司会のフリーアナウンサー山本浩之と互いにマイ・ギターを抱えセッションする一幕も。街の盛り場を流す歌手となって10年、メジャーデビューから5年。「6月で33歳〝女の後厄(あとやく)〟」と自ら口にするおんな盛りでもある。

夏の日差しが木々を通して降り注ぐ中のおかゆ(大阪市北区のMBSラジオ)

 「流しで全国47都道府県を回り、7842人(「七転八起、幸せに」のゴロ合わせ)の方と記念写真を撮りました。それぞれの魅力があるんですが、私を育ててくれた渋谷は似た街がどこにもない。いろいろな表情があっていつも新鮮で懐かしい。だから前作『渋谷のマリア』の続編を〝作らせて下さい〟とディレクターに御願いしました」と説明。渋谷を舞台にした失恋ソング。「私の中では3部作まで絶対行きますね」と早くも次回作を暗示している。

 カップリング変えたCD3枚同時発売が定番。今回もカバー曲を含め全て3曲入り。「お客さんの反応知りたいんです。どのおかゆが支持されているのか?」と冷静に話す。流しだからカバー曲を歌うのはお手の物で、カバーだけのアルバムも数多く出している。

普段の流しスタイルは地味なジャケットが多いおかゆ

 今回の新たな挑戦の一つは両肩を大胆に出して大きく広がったスカートのドレス。赤が基調で嫌でも目立つ。

 「流しの時はお酒の入った男性のお客さまの前なので、こういうドレスは着られないんです。パンツ姿に革ジャンとか男っぽいスタイルばかり。行きつけのお店で〝きっと似合うから〟って取り置いてくれたんです」とうれしそう。ミュージックビデオではこのスタイルで渋谷路地裏の飲み屋街での撮影を決行、ついに念願を果たした。流しの大先輩でもある北島三郎から流しのギターの持ち方を教わる至福のひとを味わった。「肩から下げる時、手でネックを持つ時などのスタイルなどを実地で教えて下さいました。流しの精神をぜひ受け継ぎたい。まだまだ足元にも及ばないですけど」と感激の面持ち。

念願の肩出しドレスで渋谷路地裏に繰り出したおかゆ

 これからの夢は、流しで巡った47都道府県をライブで回る全国ツアー。「主要都市は結構行かせて頂いてます。むしろ出身地の北海道・札幌市でまだやってないかな?まず5大都市とか7大都市で成功させたい。目標は高橋真梨子さんみたいに毎年全国ツアーができる歌手。亡くなった母が大ファンだったので、一歩でも近づきたい」とプロ根性がキラリ。

3枚同時発売のおかゆ「渋谷ぼっちの歌謡曲」CDジャケット

 初の試みとして8月21日から6日間、三重県の長島温泉「湯あみの島」で毎日2公演のショーを大広間で1人演じる。その間泊まり込みで、夜は自由行動。「温泉入って、ゆったりまったりする時間ありそう。長丁場だしうれしいな。いい曲いっぱい書けそうな気がします」と物創りアーティストの血がウズウズしている。

 (畑山博史)