「幸せ」とは?何かを教えてくれる感動物語「お父さん、気づいたね!―声を失くしたダウン症の息子から教わったこと」を出版

「あるがままに生きる息子との日々をとおして、生き方が大きく変わりました」と話す田中さん(右)と彰悟さん
「あるがままに生きる息子との日々をとおして、生き方が大きく変わりました」と話す田中さん(右)と彰悟さん

 人材育成コンサルタント、田中伸一さんが、ダウン症に生まれた息子・彰悟さんとの日々の交流を描いた「お父さん、気づいたね!―声を失くしたダウン症の息子から教わったこと」を出版した。あるがままに生きる息子にあるときは戸惑いながら、気づきと学びを得て、「本当の幸せとは何か?」を体験を通して教えてくれる感動物語だ。

 彰悟さんはダウン症で出生。生後2カ月で気道がふさがり、声が出せなくなった。田中さんは大学卒業後、地元銀行で勤務していたが、「息子の病院・施設の関係で転勤のない会社を」と大手製薬会社に転職した。その後、プロコーチの資格を取得し、2008年に独立。

 本書では彰悟さんが命の危機を乗り越え、障がいとともに、あるがままに生きる姿を生き生きと紹介。田中さんは息子との日々をとおして、「どう思っても、何をしても大丈夫だよ。その感情を感じることが生きるってことなんだよ」と自らも気づきと学びを得た。

 田中さんは「息子が私に教えてくれたことは『幸せを感じる力』でした。どんな出来事も、どんな体験も、すべては幸せにつながることでした」とメッセージを送る。地湧社。1760円(税込)。