【大阪・関西万博】政府パビリオン「日本館」が夢洲で起工式

 2025年に開催される大阪・関西万博で、政府が出展するパビリオン「日本館」の起工式が、9月11日、会場となる此花区の夢洲(ゆめしま)で行われた。

日本館の起工式で笑顔でくわ入れを行う吉村知事(中)ら=9月11日、大阪市此花区(経済産業省提供)

 大阪・関西万博で政府が出展する「日本館」は、地上3階建てで、延べ床面積は1万1300平方㍍。万博のテーマ「いのち輝く 未来社会のデザイン」を開催国として発信する拠点となるほか、各国の要人をもてなす場としても活用される予定。起工式で、日本館の総合プロデューサーの佐藤オオキ氏は「日本の技術や伝統、魅力を体感してほしい」と語った。

 日本館の建設工事をめぐっては、当初、一般競争入札で事業者を募っていたが、予定価格を上回ったため入札が成立せず、国は随意契約に切り替え、76億円余りで大手ゼネコンと契約を結んだ。
 これに伴い、着工も当初の予定から3カ月程度遅くなったが、完成は予定どおり25年2月末を見込んでいる。


 起工式では主催者として中谷真一経済産業副大臣が「〝いのちと、いのちの、あいだに〟をテーマに、来場者自ら他の命との繋がりや循環の中で生かされている存在であることを意識し、持続可能性の問題を自分たちのこととして捉える機会を見つけ、行動変容を促すパビリオンを目指します」と日本館への思いをコメントした。その後、万博を運営する日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長や大阪府の吉村洋文知事らも参列し、くわ入れを行い、日本政府館の工事の安全と成功を祈願した。


 開催地自治体を代表して吉村知事は「日本館のテーマは〝いのちと、いのちの、あいだに〟ということで、世界に対して日本の技術、目指す方向性、未来社会を発信していかれることを私自身楽しみにしている。2年後には〝未来社会〟がここで実現し、素晴らしいパビリオンになることを願いたいと思います」と締め締めくくった。

日本政府が出展するパビリオン「日本館」の外観イメージ