東京ゲームショウで電通大・高生が躍動 初の単独出展ブースでは高校生制作ゲームも展示

 「東京ゲームショウ2026」(TGS2026)が、千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで開催され、大阪電気通信大学(大阪府寝屋川市/四條畷市)は17回目となるブースを出展した。TGSは、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が主催する国内最大級のデジタルゲーム総合展示会で、今回は30周年の節目。1,138の企業・団体が出展し、過去最多を記録した。会期は9月17日(木)から21日(月・祝)までの5日間を予定していたが、台風25号の接近に伴い最終日の会場開催が中止となり、4日間の開催で総来場者数は25万7,642人にのぼった。

9月17日、平日開催にも関わらず開場から約1時間で多くの来場者が行き交い、東京ゲームショウの盛況ぶりがうかがえた。

 最大のトピックは大学の強化指定クラブ「OECU eSports」が初めて単独ブースを構えたこと。大学単位での出展は珍しくないが、一クラブが単独でブースを持つケースはこれまで例がない。同クラブは部員数200名前後で、プレイヤー育成に加えイベント主催も手がけ、プロ仕様の設備を保有。大阪府主催のeスポーツイベント「Osaka GeN Scramble」への技術提供実績もあり、2026年には外部からプロキャスターを招く「キャスター部門」も新設するなど、活動の幅を広げてきた。

 顧問の森田先生は「学生には全国規模の舞台に立つことで視野を広げてほしいです。eスポーツは“誰かに見てもらう”機会が多い舞台。最前線のパフォーマンスを直接感じ、刺激を受けてもらえればと思っています」と話す。学生代表の元木令さんは「普段の大会運営や活動の様子を、ブースに来てくださった方に伝えられるよう頑張ります」と意気込みを語った。

 当日ブースに立った同クラブの佐藤大暉さんは「普段はアポイントをいただくことすら難しい大手企業様や、配信・バーチャルタレント分野で活躍される企業様も足を運んでくださいました。他大学の学生とも意見交換ができ、大変刺激になりました。ゲームが好きなので、参画できて本当によかったです」と充実した様子で振り返った。

初の単独ブースを構え、自らの活動をアピールする大阪電気通信大学の学生ら=千葉市の幕張メッセ

 同大学のブースには、デジタルゲーム学科の学生が手がけた9作品を出展した。中でもサイリウム型のコントローラーを振ってアイドルを応援する「推しよ、振り向いてくれ!」は、メタバースの要素を交えて“推し活”をゲーム化した遊び心のある作品として来場者の関心を集めた。

推しよ、振り向いてくれ!VRゴーグルを装着しゲームを楽しむ来場者(手前)と、その様子を見守る制作に携わった大阪電気通信大学の学生

 同学科の森善龍准教授は、近年のゲーム制作の傾向について「これまでは既存のゲームのシステムやビジュアルを模倣する取り組みも多く見られましたが、模倣したところでオリジナルを超えることは難しいです」と説明する。その上で「今はAIがソースコードの制作をサポートしてくれる時代になりました。だからこそ、自分の持つイメージをより具体的な形に落とし込めるクリエイターこそ活躍しやすくなっています」と、時代の変化とともに求められる資質が変わってきていると語った。また学生に対しては「来場者の反応や感想をもとに、自分の作品が独りよがりの内容になっていないかを分析してほしいです」と語り、今後の制作へ向けた期待を寄せた。

 大阪電気通信大学高等学校からデジタルゲーム開発コースの生徒らが2作品を出展した。ローグライク風のカードゲームを3人チームで制作した高校3年の堀口遥希さんは、3カ月間の開発期間を振り返り「会場に並ぶ他の作品を見て、多くの刺激を受けました。一般のお客様に自分のゲームで遊んでいただき、褒めていただけたのが本当に嬉しかったです」と笑顔を見せた。堀口さんは来年、大阪電気通信大学のデジタルゲーム学科へ進学する予定で、将来はゲーム関連の仕事に就くことを目指している。

「お客様の感想が直接聞けて嬉しいです」と語る、大阪電気通信大学高等学校3年生の堀口遥希くん(左)と吉田雅江先生(右)

 同校でデジタルゲーム開発コースを担当する吉田雅江教諭は「ひとつのコンテンツを0から作り上げる大変さを生徒自身に体感してほしいです。ゲーム制作からイベントでの展示まで、ひとつの物事を最後までやり遂げる大切さを実感してもらえればと思います」と語った。(上田智也)

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