路上喫煙対策に〝大きなズレ〟 大阪市重点63エリア外にも喫煙環境に課題

関西たばこ組合連合会、201駅を調査

 関西たばこ商業協同組合連合会(大阪市)は17日、大阪市内の路上喫煙とたばこの吸い殻のポイ捨ての実態をまとめた「大阪市内路上喫煙者&ポイ捨て調査レポート」を公表した。市内201駅周辺での目視調査と、市民1500人を対象としたアンケートの結果を分析したもので、大阪市が重点的に対策を進める「重点63エリア」以外にも、喫煙環境に課題はある駅が多数存在することが分かった。

 大阪市は昨年1月、市内全域を路上喫煙禁止とする「大阪市路上喫煙の防止に関する条例」の改正を施行。同年4月には「大阪府受動喫煙防止条例」も全面施行され、大阪・関西万博の開催を機に規制を強化した経緯がある。同連合会は、喫煙者と非喫煙者が共存できる環境整備の観点から屋外喫煙所の整備・拡充などを求めてきた。大阪市は万博閉幕後に公表した条例運用の最終とりまとめで、重点63エリアを対象に指定喫煙所の整備や巡回指導の強化を進める方針を示したが、市内全域の実態把握や重点エリア以外の具体策は十分に示されていなかった。同連合会はこうした状況を踏まえ、今回、客観的な調査に踏み切った。

 調査によると、201駅周辺のポイ捨ての本数は平均995本。平均の2倍以上に上った駅は20駅あり、そのうち15駅は重点63エリアに含まれていなかった。路上喫煙者数も平均10.3人に対し、2倍以上だった22駅のうち14駅が対象外だった。重点エリア以外にも喫煙環境が特に悪い駅が多数存在する実態が浮き彫りとなった。

 市民アンケートでは、最寄り駅周辺の喫煙所について「確保が不十分」「全く確保されていない」と答えた人が全体の63.7%に上った。喫煙者では71.6%、非喫煙者でも62.0%が不足を感じていると回答した。「ポイ捨てを見かけることがあるので、喫煙所があれば減るのではないか」といった声も目立った。一方、駅周辺に喫煙所が整備された場合の環境美化効果については、全体の47.9%が「貢献する」「やや貢献する」と答え、喫煙者(67.1%)だけでなく非喫煙者(43.6%)にも肯定的な受け止めが広がっていることが分かった。

阪神大阪難波駅周辺の側溝にたまったたばこの吸い殻やごみ

 大阪市は、市指定喫煙所として、既存施設を含め約350カ所の喫煙所を確保しているとするが、その約4割はパチンコ店が占める。アンケートでは喫煙者の45.2%がパチンコ店の喫煙所を利用したことがなく、25.2%は「利用したいとは思わない」と回答した。数字の上では喫煙場所を確保していても、利用実態を見る限り実効性には課題が残る。

 今回の結果を踏まえ、同連合会は、重点エリアの選定手法について改めて検証する必要があるとした上で、市内全域の実態を継続的に調査し、優先順位や整備方針を見直すよう求めている。同連合会は大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の2府4県のたばこ販売店などで構成し、清掃活動や喫煙者のマナー向上の推進などに取り組んでいる。

 同連合会は今回の結果について、「重点エリアや整備方針を検証、見直していく必要があるのではないだろうか」としている。

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