自公欠席、都構想法定協 維新主導、来春の投票見据え

 「大阪都構想」の新たな制度案を議論する法定協議会(法定協)の初会合が6月12日、大阪市役所で開かれ、都構想に反対する自民と公明が参加を見送り、維新のみが出席する異例の事態となった。来春の住民投票実施を目指す維新に対し、自公が強く反発する中での幕開けとなった。

大阪都構想 特別区の区割り4案提示 12月協定書案、来春投票へ

 初会合では府議の杉江友介氏を会長に選任し、制度案の最大の焦点となる特別区の「区割り」について議論した。吉村知事は一足飛びに決めるのは困難だとして、人口規模に応じた4パターンのシミュレーションによる比較検討を提案。小規模政令市並みの「3区程度」、中核市並みの「8区程度」、東京特別区や一般市並みの「12区程度」に加え、現在の「24行政区をそのまま特別区にする案」を想定している。これに先立ち、広域行政のあり方を先行して検討することも確認された。このほか、府と特別区の事務分担や税源配分、「大阪都」への名称変更の是非なども議論される。
 委員の空席が目立ったことに対し吉村知事は「(反対であっても)議論を戦わせるべきだ。ボイコットするのは違う」と批判。不参加が続く場合は少数会派への参加呼びかけも視野に入れるとした。これに対し自公両党は、法定協が都構想の設計図づくりを前提としていることや、過半数を占める維新主導で議論が進むことに懸念を表明。少数意見が反映されるよう運営の改善を求めており、双方の溝は深い。
 今後の工程は、原則月2回開催し、国会で議論が進む副首都関連法の成立・施行も踏まえつつ、12月上旬の協定書案とりまとめを目指す。来年4月の統一地方選と同時に3度目の住民投票執行を見据え、維新主導で議論を加速させる。

府議会定数6減、73議席に 知事「全国一スリム」意義強調

 大阪府議会は6月16日の本会議で、議員定数を現在の79から6議席削減して「73」とする維新主導の条例改正案を賛成多数で可決した。同日の記者会見で吉村洋文知事は「全国で最もスリムな議会を目指すという公約を果たした」と成果を強調した。
 削減の理由について吉村知事は、選挙区間の人口逆転現象の解消に加え、デジタル化(DX)の進展を挙げた。「多様な声が届きやすくなる中、議会だけが変わらないのは違う。役所の無駄を省き、自分たちに厳しくするのが政治家の本来の姿だ」と述べ、身を切る改革の意義をアピールした。定数減で行政へのチェック機能が低下するとの懸念に対しては、「定数が多かった昔の府政は財政がめちゃくちゃだった」と一蹴した。 
 一方で、他会派からは激しい反発が起きている。今回の定数削減(複数人区の見直し等)に伴い、定数1の「1人区」が3つ増え、府内全選挙区の7割超を占める見通しとなったためだ。1人区は第1党に有利に働きやすいとされる。公明や自民は「死票が増加し、多様な民意が切り捨てられる」「前回の削減効果の検証がない」と強く非難しており、「維新一強」がさらに加速することへの警戒感が広がっている。

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