明治天皇「銀婚式」の献立を現代風に再現 旧桜宮公会堂で洋食コース

 大阪・桜ノ宮にある「旧桜宮公会堂」(大阪市北区)のレストランが、明治天皇の銀婚式で供されたとされる洋食メニューをよみがえらせた。コース料理は4月20日から提供される。当時の献立をそのまま再現するのではなく、構成や味を現代に合わせて整えた。

「明治の響宴」フルコース。メインの「燻製豚の葡萄酒煮込み」は、赤ワインを肉の〝旨み〟を消して柔らかくする技法として使用されていた。当時は最先端の西洋野菜だったウドやカリフラワー、明治時代初期に一般的になった乳製品を使用

 メニューは「明治天皇の料理番」秋山徳蔵(あきやまとくぞう)の記録から復元した。中村駿介料理長は「写真や詳しいレシピが残っておらず、記録を頼りに半年かけて調査したが、資料が乏しく献立も判読困難で、十数品のうち半分ほどしか読み解けなかった」と振り返った。

「天皇の料理番」として知られる秋山徳蔵のメニュー・コレクション。明治27年3月9日、明治天皇の銀婚式で供された品書きには、現代では馴染みの薄い言葉が並ぶ

 料理は豚肩肉を赤ワインでじっくり煮込んだ「燻製豚の葡萄酒煮込み」を中心に、鶏肉と牛肉、香味野菜を使い、透き通るように仕上げた「ビーフコンソメスープ」や、ウドを生クリームで炊き柔らかくソースにし、ゆでたカリフラワーを合わせた「ウドとカリフラワーの一品」、ラム肉を蒸し焼きにしマスタードソースをかけた「蒸し焼きラム肉と野菜」などをそろえた。

 料理人たちが苦労したのは調理より、献立の「読み解き」だった。明治期の器具や調理法、食材の入ってきた時代背景を手がかりに議論を重ねた。ワインでの蒸し焼きや赤ワインでの煮込みなど骨格は残しつつ、味付けは現代向けに整えた。

「明治天皇のゆかりあるこの建物で、当時の情景に思いを馳せながら味わってほしい」と中村料理長

 会場は戦前から残る洋館で、器もクラシックなものを使用する。料理はスタッフが一皿ずつ説明し、言葉から立ち上げた「歴史の味」を想像とともに楽しめる。

 ランチ営業は午前11時半〜午後3時半(ラストオーダー同1時半)。提供するコースは2種類で、7品の「フルコース」(7700円)と、5品の「ハーフコース」(5500円)を用意する。

■旧桜宮公会堂/大阪市北区天満橋1ー1ー1/電話050(5306)8500

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