1人の女性が生涯で出産する子どもの数を示す「合計特殊出生率」が2022年は1・26で、過去最低だったことが明らかになった。昨年生まれた子どもの数も前の年からおよそ4万人減って77万747人。統計を始めた1899年以来初めて80万人を下回り、過去最少だった。
大阪は1.22 出産年齢高まる傾向続く
厚生労働省が6月2日、2022年の人口動態統計(概数)を発表した。1人の女性が平均的に産む子どもの人数(合計特殊出生率)が1・26と、2005年に並び過去最低だったことが明らかになった。
第一次ベビーブームの1947~49年が4~5人、第2次ベビーブームの71~74年が2人ちょっと、そして現在はほぼ1人というイメージだ。
生まれた赤ちゃんの数も昨年は77万747人で、統計開始から初めて80万人を割った。出生率自体は2005年の1・26で底打ちした後、15年に1・45まで持ち直した経緯もあるが、そもそもの女性の人数自体が減っているから、出生数は1973年の209万1983人以降、ずっと減り続けている。
地域別の出生率はどうか。昨年、都道府県で最も高かったのは沖縄の1・70で、最低は東京の1・04。関西では、大阪が1・22、兵庫1・31、京都1・18、奈良1・25、滋賀1・43、和歌山1・39。
母親の年代別では30~34歳の落ち込みが大きく1万2926人減。35~39歳も9852減だった。
ちなみに近年の大阪市の出産年齢の傾向も調べてみた=上表。2000年以降で見比べると、20代の出生率は低下していく一方で、35歳から44歳の出生率が上昇。出産年齢が高くなっている傾向がうかがえる。