梅田の象徴「大阪マルビル」の建て替えが、30年完成に向け実行段階に入った。円筒形を継承し、万博後の都市機能を担う拠点を目指す。
ディアモール直結、地下に「球体アトリウム」


1976年に大阪の超高層ビルの先駆けとして誕生した同ビルは、建物・設備の老朽化や周辺施設との競争力低下により一旦2023年5月に営業を終了。「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」を進める大和ハウス工業によると、新ビルは昨年冬に着工、30年の完成を予定している。
新ビルは、円筒形という従来の特徴を引き継ぎつつ、複数の「マル」を積層した構成。高さ約192㍍、地上40階・地下4階の複合施設として計画されている。旧ビル(地上30階、高さ約124㍍)から規模を拡大し、大阪駅周辺でも最大級の建物となる見通しだ。
用途も従来の商業・ホテル中心から、ホテル、オフィス、商業施設、展望スペース、ミュージアム、コンサートホール・舞台、イノベーションオフィスなどへと大きく広がる。
宿泊機能としてラグジュアリーホテルと都市型の2種類のホテルを想定し、総客室数は約280室を計画している。
地下・地上の動線を再構成
低層部には、地下街「ディアモール大阪」とつながる巨大な球体アトリウムを整備。LEDディスプレイを活用した映像演出により、地下と地上を結ぶ空間として人の流れを促す。また、地上部にはピロティ(半屋外空間)を設け、歩行者の滞留や回遊を促進。周辺の歩行環境改善や修景にも取り組み、駅前空間との一体利用を図る。
新ビルは従来の「目印」としての役割にとどまらず、滞在や回遊を生む機能を備え、大阪駅前の都市機能を再配置する拠点となる見込みとなっている。



