産学連携で商品開発に挑戦 太成学院大学高等学校×カネ美食品
大東市にある太成学院大学高等学校の普通科製菓パティスリーコースに通う2・3年生 が、惣菜店舗などを展開する「カネ美食品」(本社・名古屋市)と連携し、秋の味覚をテーマにした弁当の商品開発に取り組んだ。最優秀作品優秀作品は秋の新メニュー企画案の候補に挙がる予定で、実践的な学びの場となっている。

今回のコラボ授業は全3回構成で実施。初回は商品開発の基本的な考え方やターゲット設定の手法、食材の選び方について学び、生徒たちは「秋の味覚」をテーマにグループで弁当を企画。2回目には実際にレシピや構成をプレゼンテーションし、企業側から「彩り は信号機やパトカーの色を意識して」など、商品化に向けた具体的なフィードバックが行われた。
最終回となる6月23日には、上位3チームの発表が行われた。1位に選ばれたのは、「秋のてんこ盛り弁当」。3種のご飯(五目おこわ・お赤飯・枝豆ご飯)に、鮭の西京焼きやかぼちゃコロッケ、秋野菜のあんかけなどを彩り豊かに詰め込んだ、秋の味覚が堪能できる内容となっている。
惜しくも2位となった「2種ソースで楽しむ鮭のムニエル&栗おこわ御膳」はムニエルをタルタルでもほうれん草マヨソースでも味変して食べれる斬新なアイディアが好評だった。3位は複数のチームのアイデアを組み合わせた「おかずを楽しむ秋の味覚弁当」が発表された。
発表会の後は、いよいよ上位3チームの中で秋の新メニュー企画案の候補に挙がる商品を決める最終審査、試食会が行われた。参加した生徒ら約40人をはじめ、教員やカネ美食品スタッフらは熱心に3つの商品の味を確かめた。

生徒たちは「弁当が売られるまでの工程や価格の考え方など、普段学べないことを体験できた」「彩りや味のバランスに悩みながらも、仲間と協力して完成できたことがうれしい」と口をそろえた。
今後、生徒たちのアイデアと努力が〝商品〟として形になるこのプロジェクトは、学校教育と産業界をつなぐ好例としても注目を集めそうだ。