関西3空港 旅客数過去最多 万博効果も追い風 地域経済に期待

 関西国際空港、伊丹空港、神戸空港を運営する関西エアポートが6月17日、2024年度の連結決算で当期純利益が過去最高となる368億円だったと発表した。売上高にあたる営業収益は2454億円で前年比31%増。営業・経常利益も大幅に増加し、業績はコロナ禍前を上回る水準に回復した。
 業績を押し上げたのは、訪日外国人客の増加と、23年12月に開業した関西国際空港第1ターミナルの新商業施設の好調な売り上げだ。3空港の合計旅客数は5086万人で前年比15%増。うち国際線は1983万人(同32%増)に達し、旅客数・発着回数ともに過去最多を更新した。
 20年度に約300億円の赤字を計上して以降、21〜24年度は黒字を維持し、業績は完全に回復。免税店や飲食店などの収益も堅調で、安定した収益基盤を支えている。
 現在も関西エアポートは関西国際空港第1ターミナルの改修・増強工事を継続しており、26年夏の完成を目指す。LCC対応やアジア路線の拡充も見据え、地域経済への貢献を強化している。