好奇心を刺激されるユニークな国が集まるコモンズ館。B館には「これ」という1つのテーマでパビリオンを統一して推しまくる国がある。それがレソト、コートジボワール、そしてソマリア。今回はその中からコートジボワールを紹介。
アフリカ大陸の西側にあるコートジボワールは、肥沃な大地を利用して、カカオの生産で世界シェア50%以上を占める国。パビリオンでも、カカオについての情報がほとんどを占めている。
奴隷制の時代にヨーロッパから持ち込まれたカカオの栽培がどんどん広がり、今では国内では最も重要な産業になっているという。
当初は、カカオの生産だけを行っていたが、現在は生産に加え、カカオの加工作業も手がけており、そのシェアを拡大中。近い将来、加工に関しても世界シェアで50%以上を国内で担いたいと考え、その方向で推し進めているのだ。
コートジボワールには60もの部族がおり、それぞれに違う言語を話し、同じく60の習慣や文化があるという。
そんな中でも際立っていたのがチョコレートのマスク。それぞれの部族にはチョコレートで作ったマスクがあり、祭や祝い事などの時に飾ったりして使用するのだ。
暑さなどで溶けてしまわない様に工夫されており、またマスクを被って踊ったりすることもなく、あくまで装飾品で各部族を見分けたり、彼らの自己表現のためのものとのこと。
現地で、日常的に飲んでいるというココアを試飲させてもらったが、甘さは全くなく、限りなくティーに近い味だった。シロップなどで甘くしたものもあるが、甘くないココアも広く飲まれていると教えてくれた。
ちなみにカカオは英語、ココアはフランス語で、同じ意味とのこと。カカオから作った飲み物がココアだと思っていたが、それは正しいが「カカオから作ったココア」という表現は、現地では変な言い回しになってしまうのかもしれない。