盲目の国学者 塙保己一の映画上映 〝世のため後のために何ができるのか?〟

大阪市中央公会堂で開かれた上映会
大阪市中央公会堂で開かれた上映会

 江戸時代に活躍した全盲の国学者、塙保己一の生涯と功績を描いたドキュメンタリー映画「共鳴する魂 塙保己一伝」が9月17日大阪市中央公会堂で上映された。主催は同映画プロデューサーでFM大阪「世のため後のため」のパーソナリティーの吉野ヒロさん。司会はラジオDJのU.K.さん。会場には500人ほどの人が詰めかけた。

 同映画は、7歳のとき病気が原因で失明した保己一が、日本最大の史料集「群書類従」を編さんし出版。ハンディキャップを背負いながら日本の文学や歴史などの研究において欠かせない史料を作るまでを描いた。

 「一人でも多くの人に彼を知ってもらうために映画を作った。国内でも彼の名はあまり知られていない。功績を考えれば、世界でも評価されるべき人物。〝世のため後のために何ができるのか?〟この質問が広がれば広がるほど世界はより良くなると確信している」と吉野さん。

 同映画は国内だけでなく、すでにクロアチアの5カ所でも上映。当日はその様子もドキュメンタリー映像として披露された。