市内産イタリア野菜を看板メニューに 大阪農業を応援

収穫期を迎えたイタリア野菜と、イタリア野菜を使用した試食料理
収穫期を迎えたイタリア野菜と、イタリア野菜を使用した試食料理

 「大阪市内で生産された野菜などを使った料理を提供することで、飲食店という立場で大阪農業を応援したい」と今春、大阪市農業協同組合(JA大阪市)と「継続的売買基本契約」を締結したイタリアンレストラン「Nishideria(ニシデリア)」などを展開する「レアル・ダイニング」(本社大阪市、西出雅章社長)は5月24日、大阪市平野区加美鞍作にあるJA大阪市本店で開かれた「直売所・朝市会」の通常総会で、参加した生産者らに契約を結んだ目的などについて説明、すでに収穫期を迎えたイタリア野菜を使った料理を試食として提供した。

 試食された料理は「大阪市内産イタリア野菜ケールとルッコラのジェノバ風冷製パスタ・大阪泉タコとウイキョウのインサラータ添え」。現在、大阪市内産のイタリア野菜は16人ほどによって約8種類が生産されているという。収穫は秋冬と春夏の年に2回に分かれ、メインは秋冬とあって、今夏は「生産量が多いケールとルッコラを積極的に買い上げ、天満橋のニシデリアと7月末に開業するK(特)TTE内に新規オープンする店の夏の看板メニューにしょうと思っている」と西出社長は意欲的だ。

「大阪イタリア野菜ケールとルッコラのジェノバ風冷製パスタを店の夏の看板メニューにしょうと思っている」と話す西出社長(左奥)
「大阪イタリア野菜ケールとルッコラのジェノバ風冷製パスタを店の夏の看板メニューにしょうと思っている」と話す西出社長(左奥)

 一方、JA大阪市は現在、イタリア野菜を直売所などで販売するほか、スープやリゾットといった加工品にも商品化しているが、今回のイタリアンレストランへの販路拡大を機に生産農家や生産量の増加につながり「将来的にイタリア野菜が大阪の名産品になれば」と期待している。