万博準備で費用膨らみ 「貯金」から680億円取り崩しへ

府独自の「高校授業料の無償化」の費用計上

2025年大阪・関西万博 夢洲の会場建設=2023年11月21日撮影(アフロ)
2025年大阪・関西万博 夢洲の会場建設=2023年11月21日撮影(アフロ)

 大阪府は2月15日、来年の大阪・関西万博に向けた費用などを盛り込んだ総額が3兆1972億円の24年度の当初予算案を発表。また、大阪・関西万博に向けた会場の建設費用などが当初予定より1・9倍に膨らみ、府の貯金に当たる約2260億円の財政調整基金から約680億円を取り崩す方針を明らかにした。また、同年度から段階的に実施する府独自の「高校授業料の完全無償化」の費用として、228億3300万円余りを計上した。

万博建設費 総額当初想定の1・9倍に

なにわ筋線や淀川左岸線延伸部の整備

 大阪府の2024年度当初予算案では、来年4月に開幕を迎える大阪・関西万博の万博会場のシンボルとして設けられるリング型の木造建築物、「大屋根」の建設など、会場整備の一部を負担する費用(国・府・大阪市・経済界で3分の1ずつ負担)として、269億6500万円を、万博関連費を含めると前年度の4・3倍にあたる341億9000万円を計上。建設費の総額は当初想定の1・9倍の最大2350億円まで膨らんだ。
 また、新たな感染症の発生に備え、府と協定を結ぶ医療機関への設備費用の補助に24億2700万円、なにわ筋線や淀川左岸線延伸部の整備、大阪モノレールの延伸に167億5000万円を計上。このほか、災害に備えた避難所向けの組み立て式の洋式の水洗トイレや、水洗トイレを載せた「トイレトレーラー」を導入する費用として1億8400万円を計上。物価高騰対策として、府内に住む18歳以下の子どもと妊婦に、1人あたり5000円分のコメの電子クーポンなどをことし6月以降も配付する事業費用として、75億2900万円を盛り込んだ。

■府の主な予算案

万博・万博会場・夢洲(ゆめしま)周辺でのヨットイベントで誘客促進(610万円)
子育て
教育
・高校・大阪公立大の授業料などの無償化(598億円4300万円)
・子育て世代の食料支援に18歳以下の子ども1人当たり5000円相当のコメなどを配布(75億2900万円)
・GIGAスクール構想で配備した公立小中学校の学習端末の一部更新(16億480万円)
暮らし
福祉
・新たな感染症の発生に備え、府と協定を結ぶ医療機関への設備費用の補助(24億2700万円)
・貧困・虐待で苦しむ若年女性を支援する民間団体げの支援(1270万円)
・なにわ筋線や淀川左岸線延伸部の整備、大阪モノレールの延伸(167億5000万円)
インフラ
防災
・災害に備えた避難所向けの組み立て式の洋式の水洗トイレ・水洗トイレを載せた「トイレトレーラー」の導入