大阪・なんばの繁華街にある「なんばグランド花月」（ＮＧＫ）１階にある喫煙所を、喫煙コンサルタント会社｢コソド｣（本社・東京、山下悟郎社長）が大阪市指定喫煙所設置経費等補助金の助成制度を活用し「ＴＨＥ ＴＯＢＡＣＣＯ ＮＡＭＢＡ」としてリニューアルオープン。11月7日朝、ピン芸人のケンドーコバヤシ（５１）、「プラン９」ヤナギブソン（４７）、横山英幸・大阪市長（４２）、コソド社・山下社長が出席しお披露目した。
横山市長は、２０２５年「大阪・関西万博」開催に向け、分煙環境整備推進の一環として、今春初当選した際に「市内に３００カ所の分煙型公共喫煙所の整備」を公約に掲げた。
同施設を一般開放するにあたって、横山市長ら一行はＮＧＫ周辺のポイ捨て事情などを視察。同市長は｢企業などの協力がないと、繁華街の公共喫煙所設置は進まない。場所提供して頂いた吉本興業に感謝している。万博開催前の２５年１月に路上喫煙防止の市条例を実施する計画で、それまでに市内１４０カ所の喫煙所設置を目標とし進めていきたい｣と説明。
同市のたばこ税収は年間２９０億円あり、喫煙所開放で愛煙家の分煙意識を育てることで税収を維持したい思惑もある。
喫煙所は、ＮＧＫ１階でグッズ類などを売る｢よしもとエンタメショップ｣向かい側に、室内１３・３平方㍍で空気清浄機や排煙装置などを備え、飲み物自販機と吸煙式灰皿を設置。壁タイルはたばこ臭が付きにくい加工が施されている。補助金を利用した同社の喫煙所は、心斎橋・小大丸ビル２階に次ぎ２カ所目。
山下社長は「民間ビル内の既存喫煙所は、企業や店舗の利用者限定で一般開放されている施設は極めて少ない。場所提供して頂く交渉を地道に続け、増やして行きたい」と話す。
自身も愛煙家のコバヤシは、大阪の吉本総合芸能学院（ＮＳＣ）時代に「態度が悪い、服装が汚い、目つきが悪い、ネタの意味が分からない、と先生方や先輩に怒られっ放しだった」と思い出を語り、今は東京本社所属となり｢大阪時代はさまざまな喫煙所での思い出は尽きない。お笑いタレントの先輩後輩同士で一服しながらのふとしたやり取りから、ネタやテンポがつかめたりした欠かせない場所｣と思い入れもひとしお。「ＮＧＫ下にできたのは何よりうれしい。お客さんもＮＧＫ公演終わりに、ここに集まって一服吸いながら〝すごいなぁ文珍師匠は！〟とかを語り合って下さい」とＰＲした。
入場無料で、利用時間はＮＧＫ開場時間に準じる。
(畑山博史)
